昨年11月に三笠宮妃百合子さまが101歳で薨去されてから、当主が不在となっていた三笠宮家。9月30日午前に宮内庁で皇室経済会議が開かれ、孫の彬子さまが継がれることが決まった。
「彬子さまの妹・瑶子さまは三笠宮家に残られますが、母である寛仁親王妃・信子さまは独立して新たに『三笠宮寛仁親王妃家』を創設されます。天皇陛下から賜る宮号はありませんが、新たな宮家ができるのは’90年に秋篠宮家が創設されて以来35年ぶり。また、戦後に未婚の女性皇族が当主になるのも、彬子さまが初めてです。皇室にとって“初めて尽くし”となりましたが、宮内庁は今回の決定について“ご家族が話し合われた結果”とし、具体的な理由については説明されていません」(皇室担当記者)
母娘間の“分裂”が注目を集めるなか、皇族の品位を保つために支給される皇族費が増額されたことも波紋を呼ぶことに。
今回の決定によって年間で支給される皇族費は、彬子さまが640万5000円から1067万5000円に、信子さまは1525万円から3050万円に増額されることとなった。
「信子さまと彬子さまそれぞれが当主となり、独立した生計を営むことが皇族経済会議で認定されたため増額されました。当主になられなかった瑶子さまは、これまでと同じく支給額は640万5000円のままです」(前出・皇室担当記者)
“ほぼ倍増”ともいえる信子さまと彬子さまの新たな皇族費に対して、ネットニュースのコメント欄では次のような辛辣な声も……。
《こんなの、全国民の何%が賛成するだろう?》
《物価高で貧困が増えてるのに皇族に支払われる額は倍増。国も国民の生活の事を少しは考えてほしい》
《継がれる当主が決まったのはいいが、新しい宮家が必要なのか、また支給される費用が約倍になるのか、国民には理解し難いです》
三笠宮家が“分裂”してしまった背景には、20年以上にも及ぶ母娘間の断絶がある。
「’04年に信子さまは健康上の理由などで寛仁親王邸を“家出”されたのですが、寛仁さまのアルコール依存症の治療方針をめぐる対立や、殿下による家庭内暴力が原因だったと報じられています。信子さまは’09年にぜんそく治療で入院されましたが、退院後も宮邸に戻られることはありませんでした。
いっぽう彬子さまと瑶子さまは、寬仁さまから皇族としてのなさりようなど大きな影響を受けていらっしゃいます。
本誌は’24年12月10日号で、三笠宮邸を弔問された信子さまのご様子を報じている。信子さまは玄関先で宮務官に労いをお伝えになるのみで、百合子さまのご遺体に対面できないまま帰られる“玄関払い”状態だったという。
「百合子さまが薨去された後、当主不在となったままの三笠宮家についての話し合いは難航していました。本来ならば、信子さまが三笠宮家の当主を継がれるのが自然な流れなのですが……。独立生計者である当主が増えたことで、三笠宮家だけで存続する場合よりも国民の税負担が増える結果となってしまいました。
奇しくも皇族経済会議が行われた翌10月1日は、3000品目を超える食品が値上げされました。そうしたタイミングも重なり、物価高で苦しむ国民の反発を招いてしまったようです。せめて納得感のある説明があれば、国民の反応も異なったかもしれません」(前出・皇室担当記者)
皇室に前代未聞の事例ができてしまったかたちだが、お二方は国民の反応をどのように受け止めていらっしゃるのだろうか。