筆者はLINE公式のチャットサービスにて、年間約1000件のペースで恋愛相談を受けています。
さて、好きになった男性と付き合いたいとがんばって、一定以上の“仲”になれたのにもかかわらず、恋人同士になれずに悩んでいるという人も少なくないでしょう。
今回のご相談者である由美佳さん(仮名・31歳)は、好きになった男性から3人連続で「遊び相手」や「都合のいい女」といった扱いを受けてしまったそうで……。
※ご紹介する相談内容はご本人の許可を得て掲載しています。ただし、プライバシー保護のため実際のエピソードから一部変更しています。
強引にホテルに誘われたA君との顛末
由美佳さんは正式な恋人になりたいと思っているものの、いわゆる「都合のいい女」になってしまってしまうんだとか。「一昨年、5年間付き合って彼氏と別れて、その寂しさを埋めたくて始めたマッチングアプリで出会ったのがA君。
徹底的に尽くしてあげたB君との顛末
A君との傷を癒すために去年参加した合コンで、新たな出会いがあったそう。「合コンにいたB君と意気投合して、二人で飲みに行くようになって次第に好きになっていきました。夜中に急に呼び出されてもタクシー乗って会いに行ったり、B君が終電逃したっていうからうちに泊めさせてあげたりして、尽くしていたんです。身体の関係も持つようになっていたので、『もしかして告白がなかっただけで、これってもう付き合ってる?』と浮かれていいました。
身体の相性チェック中(?)のC君
「マッチングアプリで出会ったC君といい感じになったんです。これまでの教訓から、会ってすぐに関係を持たないほうがいいし、ちゃんと告白して関係性をはっきりしないとダメだと学んだので、3回目のデートのときに私から『好きだから付き合ってください』って告白しました。そうしたらC君が『彼氏彼女になるなら身体の相性が重要。付き合ってから相性が悪くて別れることになるのは悲しすぎる』って言うから、そういう価値観の男もいるよねと納得して、彼の家にお泊りしたんです」
こうして身体の関係を持った後のC君はというと……。
「私からはどうだったか聞けなくて、でもC君もその日は何も言ってくれず。次もC君の家に呼ばれたから、答えを聞かせてくれるのかなって思ってたけど、やることはやっても交際について言及なし。
5つの特徴すべてに当てはまっている
由美佳さんからこうご相談を受けた筆者は、心を鬼にして、次のように伝えていきました。「遊び相手」や「都合のいい女」になってしまいがちな女性には、主に5つの特徴があります。そして結論から言うと、由美佳さんはその5つすべてが当てはまっていました。
ひとつずつ解説していきましょう。
【1】押しに弱く、流されやすい
A君にホテルに連れ込まれた際の経緯がまさにそうなのですが、ほかにも「もうすぐ終電だけどあと1軒行こうよ?」や、「何もしないから俺んちで映画観ようよ?」なんて、あからさまに下心丸出しのセリフで強引に押し切られてしまう。
楽しい雰囲気を壊したくないとか、相手の男性を不快にさせたくないとか、そういうことを考えて押しに負けてしまうと、結果的に身体の関係を持つ流れになってしまいがちです。
残り4つの特徴は…
B君との関係性がまさに物語っていましたが、非常識な真夜中の呼び出しに応じてしまったり、終電後に都合よく自宅をホテル代わりにさせてあげたり、相手の要望をなんでも叶えてあげていると、どんどん調子に乗って便利に使われてしまう。
ほかにも好きな男性が、「肉ジャガが食べたい」と言えば一生懸命作って待っているとか、連絡が1ヶ月ぐらい途絶えても「仕事が忙しいんだろうから邪魔しないように」と耐えてしまうとか、そういった思考回路も危険です。
要求・要望に応えていくことで、男性が好きになってくれて彼女になれるのであればいいかもしれません。ただし、増長してエスカレートしていくようなクズ男ほど、正式な恋人になることの“責任”をめんどくがるので、けっきょくは付き合えないというケースが多いのです。
【3】愛されるよりも愛したい
A君・B君・C君との関係性は、いずれも由美佳さんが追いかける側になっていましたが、逆に愛情をいっぱい注いでくれるような誠実な男性からアプローチされていたときは、「やさしくていい人なんだけど、あまりときめかなかった」そうです。
由美佳さんはA君・B君・C君に純粋に惹かれた部分もあるとは思いますが、どこかで“追いかけるドラマティックな恋愛”自体に憧れているのではないでしょうか。
過去の体験も要因になっている
【4】恋愛体質で寂しがり屋由美佳さんのお話は、5年間付き合った元彼と別れた寂しさを埋めるためにA君にハマり、A君との傷を癒すためにB君にハマり、B君との傷を癒すためにC君にハマり……という負のループに陥っているように感じました。
おそらく由美佳さんは比較的に恋愛依存度が高く、もしかすると「早く彼氏を作らないといけない」といった強迫観念に駆られているのかもしれません。そうやって焦って恋人を作ろうとすると、おのずと相手男性の精査をおろそかにし、不誠実なクズを恋愛対象にしてしまうという悪循環にハマッてしまうのではないでしょうか。
【5】恋愛ランクの客観視が苦手
非情なようですが、現実として恋愛市場にはランクがあるため、自分よりランクの高い男に惚れても、対等に扱ってもらえないということがよくあります。ですから恋愛相手は自分と同等ランクかどうかの見極めが重要なのですが、自分のランクを客観視できていない、もしくは相手男性のランクを冷静に把握できていないと、ランク違いの恋に走ってしまいがち。
男性側からすると自分よりランクが低く惚れてくれる女性は、「遊び相手」や「都合のいい女」にちょうどいい存在に見えるもの。
自分をしっかり見つめ直して進む…
しかし最後に、「フラれるだけかもしれませんが、とりあえずはC君に付き合ってくれる気があるかを確認して、もしC君にその気がないなら、次に進みます。もちろん次の恋愛では『遊び相手』や『都合のいい女』にならないように、自分をしっかり見つめ直すようにしますね」と前向きになってくれていました。
由美佳さんがC君との恋が成就するか、それとも新たな恋に進むのかはわかりませんが、次の恋人と幸せになってほしいと切に願います。
<文/堺屋大地>
【堺屋大地】
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。現在は『現代ビジネス』、『smartFLASH』、『文春オンライン』、『集英社オンライン』などにコラムを寄稿。LINE公式サービスにて、カウンセラーとして年間で約1500件の相談を受けている。Twitter(@SakaiyaDaichi)。