しかし、佐藤涼子さん(仮名・32歳)は婚約期間中に、まさかの理由で彼から婚約破棄をされ、大きなショックを受けました。
IT企業に勤めるハイスペ男性とマッチング
彼・武さん(仮名・30歳)とはマッチングアプリで出会い、意気投合。互いに、「早く結婚したい」という思いであったため、「1年付き合ったら結婚しよう」と約束し、交際をスタートさせました。「母からは、『もっと慎重になったほうがいい。1年じゃ、相手のことなんて何も分からないよ』と言われたけれど、年齢的な焦りがあり、時間をかけて交際する気にはなれませんでした」
加えて、武さんはIT企業に勤めるハイスペ男子。母子家庭で育った涼子さんは母親がお金に苦労しているところを見てきたため、「この人となら、お金を心配しなくてもいい生活が送れるはずだ」と思い、絶対に彼を逃したくない気持ちになりました。
プロポーズをされて交際半年でスピード婚することに
多忙な彼と会えるのは、月に1~2回ほど。普通なら寂しくなってしまいそうですが、涼子さんは趣味の舞台鑑賞を楽しんでいたため、待つことはまったく苦ではなかったそう。「彼のことはもちろん好きでしたが、2.5次元の俳優にハマっていて推し活が楽しかったので、会えないなら自分の時間を楽しむかって感じでした」
すると、彼はそんな涼子さんを絶賛。
当時、涼子さんたちは交際半年。結婚の約束をしていた「交際1年」には、及んでいませんでした。
「でも、そう思ってくれたことが嬉しかったし、彼のことは手放したくなかったので、その場でOKしました」
まさかの理由で「プロポーズ」がなかったことに…
「久しぶりに遠出してはしゃいだので、疲れていたんだと思います。旅館に戻ってお風呂や食事を済ませた後、すぐに寝てしまいました」
翌朝、気持ちよく目覚めた涼子さんは武さんに「おはよう」と声をかけ、「昨日は早く寝ちゃってごめんね」と謝りました。すると、武さんは不満そうな顔で「それはいいんだけど、やっぱり君とは結婚できないわ。あのプロポーズは撤回で」と突然告げてきたのです。
どうして? 理由を教えてよ。涼子さんがそう尋ねると、武さんは「いびきが嫌だ」と吐露。
「一緒にならなくてよかったかも…」
「そんな理由で……と、びっくりしました。でも、いびきなんて疲れていたら誰でもかくし、結婚相手のいびきなんて、いずれ聞くときがやってきますよね。だから、そんなことぐらいでプロポーズを取り下げるような相手と一緒にならなくてよかったのかもしれません」
武さんと別れてからは母親から言われたように、相手の人間性をチェックしながら婚活するようになったという涼子さん。
<文/古川諭香>
【古川諭香】
愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:@yunc24291