恋人候補の気になる異性を自室に招くことは嬉しくもありとても緊張するものですよね。

今回はそんな招く側、招かれた側のエピソードをご紹介しましょう。


散らかった部屋を彼に見られた!嫌われると思ったら…“まさかの...の画像はこちら >>

デート相手が階段で転んでしまい……

まずは一つ目のエピソードです。

渡瀬美優さん(仮名・33歳/派遣社員)は、マッチングアプリで知り合った直哉さん(仮名・32歳/メーカー勤務)と2度目のデートをしました。

「最初のデートは直哉さんおすすめのサンシャイン水族館へ、今回は私が好きな六本木ヒルズの展望台に行って『なんか2人とも高いところが好きみたいだね』と途中で気がついて、次のデートもまたどこか高い場所にしようかと話をしたりと、とてもいい雰囲気だったんです」

そしてその帰り際、美優さんの最寄駅まで送ってくれた直哉さんが、階段で足を滑らせて転倒してしまったそう。

「直哉さんは『たいしたことないから大丈夫』と言っていましたが、膝から出血していたので『とりあえず私の家で応急処置をしよう』と一緒にタクシーに乗ったんですよ」

キッチンはゴミだらけ、実はだらしない美優さん

その時、美優さんはあることを思い出してハッとしてしまいました。

「まさか今日、直哉さんが家に来ることになるなんて思ってもみなかったので、デートに何を着ていこうかと迷って服が脱ぎ散らかしたままになっているし、あと何よりキッチンがヤバい状態で……」

散らかった部屋を彼に見られた!嫌われると思ったら…“まさかの反応”に固まった私
女性用バッグと下着など衣類の山
実は美優さん、料理をするのが苦手で、食事はほとんどテイクアウトかデリバリーやカップラーメンなどで済ませているそう。

そのお弁当の容器やらピザの箱やらが山積みのままになっていて……ちょっとゴミを捨て忘れるとすぐたまっちゃうんですよね」

「部屋を見られて、嫌われても仕方ない」覚悟を決めた

美優さんはクールな見た目やしっかりした受け答えから、周りにはとてもしっかり者だと思われることが多く、きっと直哉さんも自分のそんな部分に期待をしてくれているに違いないと思っていました。

「なのできっと私のだらしのない部分を知ったら幻滅されてしまうなと思い、一気に青ざめてしまいました。でもここまできて怪我をしている直哉さんを部屋に入れないわけにはいかないので、『もう嫌われても仕方がない』と覚悟を決めて玄関を開いたんです」

部屋を見た彼の、意外なリアクション

すると「ごめんなさい、散らかっているけど」と恥ずかしそうに言い訳する美優さんに、部屋を見た直哉さんは「え、今日のための服選びにこんなに悩んでくれたなんて……かわいいですね。なんか意外な面が知れて、怪我して良かったかも」と笑ってくれたそう。

散らかった部屋を彼に見られた!嫌われると思ったら…“まさかの反応”に固まった私
自室に招いた
「そんなリアクションが返ってくるなんて思わなかったので驚いてしまいました。そして私がバタバタと手当ての準備をしていると、キッチンを見た直哉さんが『僕とお付き合いしてくれませんか?』と急に真剣な顔で言ってきたんです。さらに驚いて、思わず固まってしまいました」

実は直哉さん、非の打ち所がない美優さんのことが素敵だなと思う反面、どう距離を詰めていったらいいのか分からなくて悩んでいました。ですが今回、美優さんの人間臭い部分に触れられて一気にその悩みが吹き飛んだそう。


「『俺は料理が得意だから任せて! 美優さんのお役に立ちたいので』と言ってくれる直哉さんの膝を消毒しながら、その大らかさに感動してしまったんですよね」

お付き合いに発展、今は半同棲の状態

そして2人はお付き合いをするようになりました。

「今では私が直哉さんの家に入り浸り、半同棲状態です。うちには調理器具も食器もほとんどなくて料理ができないので、必然的にそうなりました(笑)。

いつも、私の好物をしっかりとおさえつつ、なおかつ栄養面も考えたメニューを考えてくれる直哉にはとても感謝していますし、体調もお肌の調子もとても良くなったんですよ」と微笑む美優さんなのでした。

<文・イラスト/鈴木詩子>

【鈴木詩子】
漫画家。『アックス』や奥様向け実話漫画誌を中心に活動中。好きなプロレスラーは棚橋弘至。著書『女ヒエラルキー底辺少女』(青林工藝舎)が映画化。Twitter:@skippop
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