4月7日、9人組アイドルグループSnow Manのサブスクが解禁され、ファンからは歓喜の声があがっています。

 今やバラエティ番組やドラマなどで見ない日はないと言っても過言ではないSnow Man。
その活躍ぶりはかつてのSMAPを彷彿とさせます。

旧ジャニーズのDNAを継ぐ最後のグループ

Snow Manサブスク解禁。旧ジャニーズ唯一の“SMAP枠...の画像はこちら >>
 今回サブスクが解禁されたのは、Snow Manの2025年1月発売のベストアルバム『THE BEST 2020-2025』に収録された全61曲。

 彼らが主演した映画『おそ松さん』の主題歌「ブラザービート」やメンバーの目黒蓮さんが主演したドラマ『トリリオンゲーム』(TBS系)の主題歌「Dangerholic」など、ファンでなくとも「これ聴いたことある!」というような曲ばかりです。

 Snow Manは2020年メジャーデビューの9人組。デビュー時に大きな関わりを持っていたのは、故・ジャニー喜多川氏だけではありません。

 グループ名の名付け親は、当時すでに芸能界を引退し、旧ジャニーズ事務所の裏方となっていた滝沢秀明さんです。

 この2人によってメンバーのセレクトや増員がなされたのち、ジャニー氏が入院中の2019年、その枕元で滝沢さんからデビューを告げられたといいます。

 当初の所属は旧ジャニーズ事務所。ジャニー氏の性加害問題が大きな社会問題となって社名変更された「SMILE-UP.」を経て、現在は同社からタレントのマネジメント業務などを引き継いだ「STARTO ENTERTAINMENT」所属です。

 同日にデビューしたSixTONESとともに、旧ジャニーズのDNAを継ぐ最後のグループとも言われています。

“ジャニーズで誰もやったことのないことをやる”グループに

Snow Manサブスク解禁。旧ジャニーズ唯一の“SMAP枠”に期待の声が上がるワケ
画像:YouTube「SASUKE Ninja Warrior【TBS公式】SASUKEチャンネル」より
 そんなSnow Manですが、今回のサブスク解禁に際してファンからは「Snow Manはバラエティやドラマだけじゃなく、いい曲も多いことが知れ渡ってほしい」といった声があがっていました。

 それほどにも、本業たる歌唱パフォーマンス以外の活躍の場も大きく広がっているといえるのでしょう。

 メンバー一人ひとりのプロフィールや活動にも華々しさがあります。

 リーダーの岩本照さんはLDHが運営するダンススクールEXPG出身で、Snow Manの多数の曲で振付を担当。


 また『SASUKE』(TBS系)の常連でもあり、初の世界大会となる『SASUKEワールドカップ2024』の日本代表メンバーに選出されました。

 これまでも肉体派だったり自分たちの曲で振付をしたりするメンバーは他の旧ジャニーズグループにもいましたが、本格的なダンススクール出身かつ、プロのアスリート並みに筋トレを行う人はいなかったのではないでしょうか。

 最年少のラウールさんは旧ジャニーズとして初めてパリコレでモデルを務めましたし、目黒連さんについては、俳優として八面六臂の大活躍をしていることは言うまでもないはずです。

美容男子、アニメオタク、気象予報士も!

Snow Manサブスク解禁。旧ジャニーズ唯一の“SMAP枠”に期待の声が上がるワケ
画像:SBC メディカルグループ株式会社 TVCM「男性も、美容医療を選択する時代」プレスリリースより
 渡辺翔太さんはジャニーズきっての美容男子としても知られています。2020年には雑誌『anan』で年2回開催される美容アワード「モテコスメ大賞」特集で、初の男性ソロ表紙を飾りました。

 渡辺さんが表紙になったことで、同誌50年の歴史のなかで史上初の発売前重版が決定。今やアイドルとしてだけでなく、男性タレント界随一の美容キャラとなっています。

 アニメオタクの佐久間大介さんはピンク髪がトレードマークですが、なんとこの髪色はセルフで調合しているというから驚きです。

 Snow Manにはインテリキャラもいます。阿部亮平さんは上智大学大学院理工学研究科卒で、さらに旧ジャニーズとして初めて気象予報士試験に合格もしています。

タイドラマ、歌舞伎、MCと、まだまだキャラは立つ

 母親がタイ出身の向井康二さんは、現在撮影中のタイのBLドラマ『Dating Game(仮題)』の主演に決定するなど、世界に活動の幅を広げています。

 ちなみにタイドラマで日本人が主演するのは、旧ジャニーズどころか日本人俳優初の快挙です。タイ語が話せる向井さんだからこそ、全編タイ語のドラマ主演の座を射止められたといえるでしょう。

 また宮舘涼太さんは歌舞伎への出演も多く、2023年1月には「初春歌舞伎公演 市川團十郎襲名記念プログラム『SANEMORI』」に出演しました。


 その独特の由緒ある雰囲気が「まるで貴族のよう」と、唯一無二のロイヤルキャラを確立してもいます。

 最年長の深澤辰哉さんは『ノンストップ!』(フジテレビ系)や『櫻井・有吉THE夜会』(日本テレビ系)でレギュラー出演。そのバラエティ対応力の高さからMCの仕事も増えてきました。

不在だった“SMAP枠”の筆頭に

 と、このように、9人それぞれが被らない分野でそれぞれの個性を持っていることが特徴的であり、その様子はまるで在りし日のSMAPのよう。

 当時『森田一義アワー 笑っていいとも!』(フジテレビ系)に、香取慎吾さんや草彅剛さんらが出演していたように、現在は『ラヴィット!』(TBS系)へ宮舘涼太さんと佐久間大介さんが出演中です。

 SMAPは『SMAP×SMAP』(フジテレビ系)で、料理やコントにアーティストとのコラボなど、それ以前の男性アイドルグループがやってこなかった企画を、多岐にわたって成功させてきました。

 Snow Manは冠番組の『それSnow Manにやらせて下さい』(TBS系)で、ダンスバトルやロケ、TBS番組のパロディなどに挑戦しており、2025年4月4日には3時間スペシャルとして「それスノフレンドパーク」を放送。

 春の新ドラマのゲストを迎えながらかつての名物アトラクションやゲームで対決していましたが、そうした同番組はまるで『SMAP×SMAP』の再来のようにも見えます。

もはやアイドルの域を越えて、国民的スターに

 全盛期のSMAPはメンバーそれぞれが強い個性を放ち、今までのアイドルグループがやったことのないタイプの仕事をはじめ、さまざまな偉業を成し遂げて国民的グループになりました。

 SMAPの解散後は嵐がその後継グループとして目されていましたが、2020年の年末を持って活動休止に。

 ほかにもV6やKAT-TUNなど、20年以上の活動を続けたグループが惜しまれながらも解散する事態が続出しています。

 そうしたなか、メンバーそれぞれが異なる分野で活躍しながらも、バラエティや歌、ダンスにおいてはグループ全員でまとまって輝ける、“SMAP枠”的活動を見せているのがSnow Man。

 事務所の「STARTO ENTERTAINMENT」が彼らに寄せる期待も大きいことでしょう。


 その期待を決して裏切らず、今では旧ジャニーズファン以外にもファン層を広げ、アイドルという枠組みも軽々と飛び越え、国民的スターの地位を獲得しつつあるのではないでしょうか。

 デビュー5周年を迎えたばかりのSnow Man。快進撃の勢い止まらぬ活躍ぶりを、引き続き楽しみにしたいところです。

<文/エタノール純子>

【エタノール純子】
編集プロダクション勤務を経てフリーライターに。エンタメ、女性にまつわる問題、育児などをテーマに、 各Webサイトで執筆中
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