ヨーグルトといえば、発酵食品の代表ですよね。「毎日食べてます!」という方も多いかもしれません。
しかし、選び方や食べ方に気をつけないと、逆に腸内環境を悪化させる可能性があるのです。

 そこで今回は、ヨーグルトの効果を復習しつつ、腸に悪い選び方や食べ方について研究結果を基に解説します。後半では効果的な食べ方もお伝えするので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね!

ヨーグルトの驚くべき3つの効果

じつは腸に悪い「食べてはいけないヨーグルト」とは。忙しいとや...の画像はこちら >>
 ヨーグルトの特徴は、なんといっても「乳酸菌」が豊富に含まれていることです! 乳酸菌は、種類によって効果が違ってきますが、全般的には健康的な効果を持っています。

 たとえばヤングスタウン州立大学で行われた研究を参考にすると、ヨーグルトには以下3つの効果が期待できそうです(※1)。

・腸内細菌バランスを整える効果
・体の免疫を整える効果
・ストレスを緩和する効果


 実際にヨーグルトを毎日摂取することで「腸内細菌の多様性が増加し(バランスが良くなり)」「ストレス指標の低下につながること」もわかりました!

要注意! こんなヨーグルトは腸に悪いかも?

 ヨーグルトには、素敵な効果があります。しかし、選び方に少しだけ気をつけましょう! 具体的には、できるだけ以下の3つを避けると、腸に優しいヨーグルトを選ぶことができますよ。

① 砂糖が多すぎるヨーグルト
これはよく言われることかもしれませんが、やはり砂糖が多いヨーグルトは控えたいところです。ヨーグルトを購入する際は、原材料をチェックして「砂糖が書いていない」又は「砂糖の文字が後ろの方にあるもの」を選びましょう。

じつは腸に悪い「食べてはいけないヨーグルト」とは。忙しいとやりがちな“間違った食べ方”にも要注意
砂糖
② 人工甘味料が入っているヨーグルト
最近では、砂糖の代わりに人工甘味料を使用しているヨーグルトも見かけます。砂糖を控えつつ食べやすくするためには有難いことですが、こちらも摂りすぎには気をつけたいところです。原材料に「アスパルテーム」「アセスルファムK」と書かれていないと良いですね!

③ そもそも「乳製品」が体に合わないケース
たとえばヨーグルトに含まれる1つの成分「乳糖」は、高FODMAPと呼ばれるモノの1つで、人によってお腹に不調を起こします。また、他の成分「カゼイン」も、合う合わないが激しいです。

「ヨーグルトは絶対に良い!」と思い込んで、無理に食べない方が良いケースもありますよ。

この食べ方はNG! ヨーグルトの落とし穴

 選び方の次は、食べ方の注意点を見ていきましょう! やってはいけない食べ方は、たった1つ。それは「食事をヨーグルトだけにすること」です。
たとえば、朝食はヨーグルトだけ、昼食はヨーグルトだけ、など。

じつは腸に悪い「食べてはいけないヨーグルト」とは。忙しいとやりがちな“間違った食べ方”にも要注意
ヨーグルト
 もちろん病気などで「どうしても食欲がない時」もあるでしょうし、「たまに時間がなくてヨーグルトだけになる」のは仕方ないですが、それが続くのはあまりおすすめできません。

 なぜなら「栄養不足になったり」「血糖値が乱れる」可能性が高いから!

 ヨーグルトには、タンパク質やカルシウムは適量が含まれていますが、もちろん完全栄養食ではありません。また、朝食をヨーグルトだけで済ませると血糖値がほとんど上がらないので、昼食で一気に上がってしまう可能性もあります。

 ヨーグルトだけではなく、バナナやキウイを入れたりなど、何か1つ追加できると良いかもしれません。

ヨーグルトの効果を最大限に引き出す食べ方

 最後は、ヨーグルトの効果を引き出す食べ方をご紹介しますね。ぜひ、以下の3つを意識してみてください!

じつは腸に悪い「食べてはいけないヨーグルト」とは。忙しいとやりがちな“間違った食べ方”にも要注意
きなこのイメージ
・1回の目安量は150gほど
・夜にきな粉を入れて食べる
・食前に食べるのもアリ


「夜にきな粉を入れて食べる」かなり具体的ですが、理由は、カルシウムの吸収率が一気に良くなるから!

 上述の通り、ヨーグルトの特徴の1つは「カルシウム」が豊富なところです。しかし、いくら豊富とはいえ、カルシウムの吸収率は20~40%程度と低め。年齢を重ねると、さらに低くなると考えられています。

 そんな時、日本大学などが行った研究では、朝よりも夜にカルシウムを摂取した方が吸収率が高かったのです(※2)! また、きな粉に豊富なオリゴ糖も、カルシウムの吸収率を高めるため、相乗効果が期待できますよ!

ヨーグルトを賢く選んで・食べて、腸活を楽しもう!

 今回は、ヨーグルトの効果や、選び方や食べ方の注意点。さらに効果的な食べ方についてお伝えしました。最後に、ポイントをまとめておきますね。

・ヨーグルトには乳酸菌が多く、腸内細菌バランスや免疫を整える
・夜に食べるのがベストタイミング
・食べても1日150gを目安に、食べすぎ注意
・きな粉との相性も良い


 このように意識して食べることで、ヨーグルトの効果を最大限に引き出すことができます。
ぜひこれからも、ほどほどに食べていきましょう!

出典
(※1)Daniel J. Lisko, G. Patricia Johnston, Carl G. Johnston「Effects of Dietary Yogurt on the Healthy Human Gastrointestinal (GI) Microbiome」(2017)

(※2)Masanobu Kawai et al. 「Intestinal clock system regulates skeletal homeostasis」(2019)

<文/腸活の研究家ざっきー>

【腸活の研究家ざっきー】
腸活の研究家。「健康と体作りを後回しにしない」をモットーに、フォロワー11万人のInstagramでは、論文を元にした腸活情報や腸が整うレシピを発信中。Instagram:@zakii312、Twitter:@chokatu_zakii
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