深田恭子さんが、日本と中国の文化交流に貢献した人物や団体を表彰するイベント「2025微博文化交流ナイト」(4月15日開催)に出演した際、実に約1年9カ月ぶりの公の場となったため、大きな話題を集めました。
深田さんは笑顔で、「中国にも私を応援してくださっている方々がたくさんいると伺いまして、これからもお芝居をとおして、みなさまに笑顔になっていただけるようにがんばっていきたいと思いますので、応援よろしくお願いいたします」と語り、ファンを喜ばせたのです。
ブレイクは援助交際でHIV感染してしまう女子高生役
深田恭子さんと言えば、ずっとドラマに出続けていたというイメージがありました。それもそのはず、ブレイクのきっかけとなった1998年のドラマ『神様、もう少しだけ』(フジテレビ系)から、2020年のドラマ『ルパンの娘(シーズン2)』(フジテレビ系)まで、なんと途切れることなく、23年連続で連ドラの主役かヒロインに抜擢されていたのです。
なぜ彼女は20年以上もドラマ業界から求め続けられていたのか?
それは時代時代に合わせて、彼女が自身のキャラクターを上手にアップデートさせてきたからでしょう。
最終回に視聴率28.3%(ビデオリサーチ調べ、関東地区)を記録した出世作『神様、もう少しだけ』で演じたヒロインは、援助交際でHIVウイルスに感染してしまう女子高生役。
茶髪でひざ上丈の制服姿がばっちりハマッており、その生々しいギャル味(み)が彼女の初期のパブリックイメージとなったのです。
おっとりした天然・不思議ちゃんキャラにアップデート

けれど同時に、彼女がバラエティ番組などに出演するようになっていくと、いわゆるギャル特有の陽キャな性格とはほど遠い、おっとりした天然キャラであることがバレていきます。
さらに2004年の主演映画『下妻物語』にて、ゴリゴリのロリータファッションを愛する主人公を演じたことで、彼女への世間のイメージが“不思議ちゃんキャラ”にアップデートされたのです。
美ボディ披露で“カッコかわいい大人”キャラを確立

2009年に実写映画化された『ヤッターマン』で、露出度の高い黒のボンテージファッションに身を包んだドロンジョ役で観客を魅了し、そのボディシルエットの美しさも相まって、カッコかわいい大人路線に進んでいくのです。
さらに、第一線で活躍する俳優としてはかなり希有なケースですが、深田さんは30代で大胆なビキニカットをおさめた写真集を何冊も発売し、大ヒットさせていきます。彼女ほどのキャリアがあって需要が途切れない売れっ子が、わざわざ写真集で水着になって肌を露出するのはかなり珍しいのですが、結果的にカッコかわいい大人イメージを確立させることに成功したのでした。
30歳を過ぎてからも恋愛ドラマのオファーが続々と!

しかもその3作品は、2016年に社会現象を巻き起こした『逃げるは恥だが役に立つ』(TBS系)を放送し、恋愛ドラマ枠として定着していた「火曜ドラマ」での放送。30代以降に恋愛ドラマ枠の主演常連となっていたというすごさは、言わずもがなでしょう。
何度も自身のキャラをアップデートさせてきた深田恭子
――“リアルなギャルキャラ”でブレイクした深田さんが20年以上も第一線で活躍を続けて来れたのは、“不思議ちゃんキャラ”にアップデートし、さらにその後のブランディングで“カッコかわいい大人キャラ”にもアプデしたからこそ。ですから役者・深田恭子はまたパブリックイメージをアップデートしていくのかもしれません。いずれにしても、再び彼女の出演作を観られる日を楽しみに待ちましょう。
<文/堺屋大地>
【堺屋大地】
恋愛をロジカルに分析する恋愛コラムニスト・恋愛カウンセラー。『日刊SPA!』(扶桑社)で恋愛コラム連載、『SmartFLASH』(光文社)でドラマコラム連載、『コクハク』(日刊現代)で芸能コラム連載。そのほか『文春オンライン』(文藝春秋)、『現代ビジネス』(講談社)、『集英社オンライン』(集英社)、『週刊女性PRIME』(主婦と生活社)などにコラム寄稿。LINE公式のチャット相談サービスにて、計1万件以上の恋愛相談を受けている。公式SNS(X)は @SakaiyaDaichi