「日本の女性は肌がきれい」「和牛のおいしさには感動」…1日で“7500万円”を売る台湾女性、日本進出を決めたワケ

　台湾を拠点にインフルエンサーとして活躍する菜菜子さん。その魅力は親しみやすいキャラクターと視聴者との深い信頼関係にあります。今回、日本でのライブコマースイベント「RENKETSU LIVE（レンケツライブ）」を開催、累計販売額は3日間で約3000万円を記録しました。そんな菜菜子さんに人気の秘訣や日本への思い、今後の展望について伺いました。

コロナ禍でネット消費が増え、ライブコマースにチャンスを感じた

――ライブコマースを始められたきっかけについて教えてください。

菜菜子：コロナ禍で皆さんがインターネットで消費する機会が増えました。その中で、ライブコマースというビジネスに大きなチャンスを感じたんです。最初は台湾国内で活動を始め、おかげさまで多くの方に支持していただきました。

――これまでの1日のライブ配信での最高売上記録はどのくらいですか？

菜菜子：1回のライブ配信での最高売り上げは1500万台湾ドルです。日本円に換算すると、約7500万円でした。

売る前に自分で全部試す。信頼関係が一番大事

――多くのインフルエンサーがいる中で、ご自身が特に人気な理由は何だとお考えですか？

菜菜子：何よりも視聴者の皆さんとの信頼関係を大切にしています。私が販売する商品は、すべて自分で厳しくチェックしています。特に今、メインで扱っているダイエット関連商品は、本当に効果があるのかを自分自身で試し、実際に効果を実感できたものだけをおすすめしています。そうすることで、安心して商品を使ってくれ、そこから信頼関係が生まれるのだと思います。

以前、ダイエット商品で私自身が72kgから51kgまで痩せた経験があるのですが、そういった実体験をお伝えすることで、より説得力が増すのだと感じています。視聴者の皆さんからは「菜菜子さんが使っているなら」と信頼していただき、それが口コミで広がって、多くの方に支持していただけるようになったのだと思います。

LINEグループで毎日交流。「一人じゃない」って思えるように

――視聴者の方々との信頼関係を築くために何か特別な工夫はされていますか？

菜菜子：私たちは視聴者の皆さんとLINEグループを作って、日々コミュニケーションを取っています。たとえば、私が毎日ダイエット商品を実際に使っている様子を写真で投稿したりしています。ダイエットって、一人で続けるのは孤独を感じやすいですよね。でも、グループのみんなで一緒に取り組むことで、お互いに支え合い、励まし合うことができます。

実際に会ったことはなくても、ネットを通じて友達のような強いつながりが生まれています。ライブ配信の時間以外でも、こういったつながりを大切にすることで、信頼関係がより深まっていると感じています。本当に自分の時間のすべてをこの活動に捧げているからこそ、強いネットワークが生まれていて、今ではそのグループに1万人以上の方が参加してくれています。

メイドインジャパンの商品を作りたい

――現在はご自身で企画するメイドインジャパンの商品を準備していると伺いました。

菜菜子：今回の来日で日本の工場を実際に視察し、製造工程を確認しています。そうすることで、自信を持って台湾の皆さんにお届けできる商品を作りたいと考えています。

今、手掛けているのは、コラーゲン関連の美容商品です。日本の技術は本当に素晴らしくて、たとえば一般的なコラーゲンは少し魚の臭みを感じることがありますが、日本のものは無味無臭で、水に溶かしてもそのままでも摂取しやすいんです。こういった高品質な商品を台湾の皆さんに紹介したいですね。

また、日本のスキンケア商品にも注目しています。台湾では日本の健康食品やサプリメントはとても人気がありますが、スキンケアはまだ韓国製品のイメージが強いかもしれません。でも、日本人の女性は肌がきれいな方が多いですし、きっと素晴らしいスキンケア商品があるはずだと信じています。いいものがあれば、ぜひ台湾に持ち帰って紹介したいです。

日本のサービスは素晴らしい。街もきれいで食べ物もおいしい

――日本にはこれまでお仕事やプライベートでどれくらい来られていますか？

菜菜子：プライベートも含めると、もう10回以上は来ていますね。先日も、韓国のアーティストの日本公演を観に来たばかり。台湾から日本は飛行機で3時間ほどなので、とても来やすいんです。

日本の印象は、とにかく「礼儀正しい」ということ。特にサービス業の方々のおもてなしは素晴らしくて、とても気持ちのいいサービスを受けられます。たとえば、タクシーに乗ったときも、運転手さんはご年配の方が多いにもかかわらず、荷物を丁寧に運んでくださったり、本当に親切に対応していただきました。

台湾も日本も礼儀正しい。でも、日本の街の美しさは特別

――台湾と日本の文化で、似ていると感じる点や、逆に違うと感じる点はありますか？

菜菜子：似ている点は、台湾の人も日本の人も、皆さんとてもマナーがいいところですね。サービス業のおもてなしを大切にする心も共通していると思います。そして、どちらの国も風景がとても美しいです。

違う点で特に素晴らしいと感じるのは、日本の街の清潔さです。ゴミがほとんど落ちていなくて、本当に美しいですよね。そして、何より食べ物が本当においしいです。どんなお店に入っても、料理人が心を込めて丁寧に作っているのが伝わってきます。

日本で食べた和牛のおいしさに感動

――日本で特に感動した食べ物や、お気に入りの場所があれば教えてください。

菜菜子：食べ物では特に和牛が大好きです！ 台湾ではあまり牛肉を食べる機会が多くないのですが、日本で食べた和牛のおいしさには本当に感動しました。すき焼きも焼肉も最高です。それから、白米もとてもおいしいし、うどんも好きです。

台湾の食事ももちろんおいしいですが、台湾は屋台のようなストリートフードが多いのに対して、どこででも抜群においしいものがたくさん食べられる印象です。もし台湾で日本と同じレベルの和牛を食べようとすると、とても高価ですし、提供しているお店も限られています。

好きな場所は、静かなところですね。以前、北海道の山奥に旅行に行ったのですが、本当に静かで心が落ち着きました。富士山の麓のような、自然豊かで静寂な場所も好きです。

日本のいいものを台湾にもっと広めたい

――現在はトップライバーとしてご活躍されていますが、今後チャレンジしたいこと、秘めているプランがあれば教えていただけますか？

菜菜子：今後は、新しいライバーさんを育成することにも力を入れていきたいと考えています。単にマネジメントするのではなく、私がこれまで培ってきた成功するためのノウハウをしっかりと伝え、自立して活躍できるライバーを育てたいです。

私自身、成功するまでにさまざまな試行錯誤がありましたが、その経験を活かして、次の世代のライバーたちがスムーズに成功への道を歩めるようにサポートしたいですね。

そして、もう一つはもっと多くの日本の素晴らしい商品を台湾の皆さんに紹介していくことです。日本にはまだまだ知られていないいいものがたくさんあると思うので、それらを発掘して台湾の人たちに届けたいという強い思いがあります。

＜取材・文／女子SPA！編集部＞

【女子SPA！編集部】
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