甘いマスクで大変な人気を誇るイギリス人俳優オーランド・ブルーム(48)が、間もなく公開されるボクシング映画『ザ・カット』で変貌した姿を見せた。

 本作で20キロ以上の減量に挑む主人公を演じた彼は、実生活でも過酷ダイエットを決行。
すると極端な食事制限により、身体的にも精神的にもボロボロに。妄想や睡眠障害にも悩まされ、「最悪な人間になっていたと思う」と当時を振り返っている。

栄光を取り戻すため、型破りな減量法を実践

 オーランドが映画『ザ・カット』で演じたのは、かつての栄光を取り戻そうとチャンスを追い求める元ボクサー。一度は引退したものの、再びタイトルマッチに挑戦することを決意し、型破りな減量法を実践する……という役どころだ。

 ボクシングそのものではなく、試合に向けて主人公が壮絶な減量を行う様子に焦点をあてた本作。体重が規定より大幅に重い元ボクサーが、短期間で求められる体型と体重を手に入れようと奮闘する姿が描かれている。

 この役のために約52ポンド(約23.5kg)の減量を余儀なくされたというオーランドは、先日出演した英テレビ番組『ディス・モーニング』のインタビューで、撮影当時をこう振り返っている。

「カメラ越しにも緊張感が伝わるような製作だった。まるでボクサーとして生きていたような感覚だった」
「この映画は、試合に向けた減量に焦点を当てている。ボクサーはリングに上がるために減量する。有名な話だが、ボクシング界の大物クリス・ユーバンク・ジュニアも最近、規定体重に届かず苦しんでいた。だから僕たちが描いているのは、減量そのものが闘いだということなんだ」
「本当にリアルだった」

最悪な人間になっていたと思う

 また栄養士の指導のもと、厳しい食事制限も行ったというオーランド。徐々に食事の回数を減らし、ほとんどの食べ物を口にすることもできなくなったそうで、「最後の3週間くらいはツナとキュウリだけの食事だった」と明かした。

 その当時の自身を振り返り、「とにかく疲れ切っていた。
エネルギーも思考力もゼロの状態だった」「精神的にも肉体的にも飢えていた。周囲の人にとっては最悪な人間になっていたと思う」と語っている。

 こうした生活はメンタルにも深刻な影響を及ぼし、妄想や侵入思考(不快な思考やイメージが意図せずに浮かぶこと)に悩むようになったという。

 オーランドは、のちのインタビューで「文字通り死ぬかと思った」と語り、極端なダイエットは「絶対に真似しないで」と呼びかけている。

過酷すぎる……約84kgあった体重を3ヶ月で約23.5kg減

 元々約185ポンド(約84kg)あった体重を、3ヶ月間にわたって約52ポンド(約23.5kg)減量したというオーランド。そのつらく過酷な減量生活については、これまでもたびたび語ってきた。「硫酸マグネシウム」入りのお風呂に入った後、2リットルの水を飲んで眠り、一晩で約10ポンド(約4.5kg)やせたと明かしていたことも。

 また極端な食生活が、思いのほか精神面に大きな影響を及ぼしたとも語り、空腹により眠れない日々が続いて、睡眠障害に陥ったことも告白している。

 こうした状況のなかで、仕事への集中力も失われたため、撮影は時系列を逆にたどる形で行われたそう。最も痩せた状態で映画のエンディングを先に撮影し、その後徐々に体重を戻しながら冒頭のシーンへと進んでいったという。

長年の恋人とまさかの破局。「日本での挙式計画」の噂もあったのに

 端正な顔立ちと洗練されたスタイルで高い人気を誇るオーランド。私生活では、元妻で豪トップモデルのミランダ・カーともうけた息子、米人気歌姫ケイティ・ペリーともうけた娘の良きパパとしても知られている。


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 長年の恋人で婚約者でもあったケイティとは、「日本での挙式を計画している」ともいわれていたが、今年6月に破局を発表。別れた理由については、「オーランドがケイティの仕事に理解を示さず、不仲になった」との報道もある。極端な減量生活で「最悪な人間になっていた」という彼だが、もしや2人の関係性にも影響が……?!

 オーランド渾身の一作『ザ・カット』は、今月5日にアメリカやイギリスで劇場公開予定。今のところ、日本での公開日は発表されていない。超大作『パイレーツ・オブ・カリビアン』シリーズや『ロード・オブ・ザ・リング』で見せた、中性的で神秘的な美しさとは違う一面を見せてくれそうな本作、ぜひ見てみたいものだ。

<文/BANG SHOWBIZ、女子SPA!編集部>
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