「義母は、“同居したい”とは1回も言いませんでした。でも、会うたびに同情を誘うような遠回しな同居アピールをされるので、ずっとモヤモヤしていたんです」

そう話す桜井麻衣さん(仮名・38歳)は、義母の遠回しな同居アピールに疲弊。
真意を探るとしたところ、義母の心の闇を見ることとなりました。

会うたびに始まる義母の“老後トーク”が苦痛

「私は野垂れ死ぬしかないね」義母の遠回しな“同居アピール”に...の画像はこちら >>
結婚して、8年目の真衣さん。これまで義実家とは適度な距離を保ち、年に数回だけ食事に行く関係を保ってきました。

しかし、5年ほど前から、義父母との食事が苦痛になったそう。義母が毎回、老後の話をするようになったからです。

義母はいつも、自然な流れで会話を老後の話に持っていきます。「お義父さんは年金が多いから、私が先に死んでも施設に入れるけど、私が遺されたらどうしよう」と嘆き、真衣さんの顔を見ながら「私は、野垂れ死ぬしかないね」と言うのです。

「初めて言われた時は可哀想だな……と思いましたが、会うたびに言われているうちに、可哀想な私アピールがウザいなと感じるようになりました」

「同居したい」が見え隠れする義母の愚痴に疲弊して……

「私は野垂れ死ぬしかないね」義母の遠回しな“同居アピール”に5年間うんざり。ある日ついに明かされた本音に恐怖
※画像はイメージです(以下同じ)
義母ははっきりとした言葉で、同居を願い出たことはありません。ただ、会うたびに真衣さんの顔を見ながら、「この年になると、足腰も弱ってくるからお義父さんとの老いた者同士の生活は不安だわ……」と嘆き、「誰にも迷惑をかけずに死にたいけど、人間だからそうはいかないもんねえ」と言うのです。

「その言い方から、『あなたたちのほうから同居を申し出てほしい』という気持ちが伝わってきました。そんな遠回しなアピールをされるより、『同居したい』とはっきり言われたほうが、まだ楽です」

同居アピールを聞くことにうんざりし、真衣さんは夫に「お義母さん、同居したいんじゃない? あの遠回しなアピール、すごく疲れるんだけど……」と相談したこともあります。

しかし、夫からは「考えすぎだよ。年を取ると将来を不安に思うのは自然なことだから、久しぶりに会った時くらい、気持ちを聞いてあげようよ」と、なだめられてしまいました。

年末の食事会で勃発した義母との“静かなバトル“

そこで、真衣さんは、ある年末に開催した食事会で義母の本心を確かめることに。いつものように老後の話を巧みに会話に入れ込んできた義母に「お義母さんのそういう不安って、具体的にどうなれば解決します?」と尋ねました。


すると、義母はほんの数秒、真衣さんを睨んだ後、「真衣ちゃんはどうすればいいと思う?」と笑顔で聞いてきたそう。

「その態度を見て、義母は私たちから同居を提案してもらいたいと思っているんだと確信しました」

その手に乗るか。そう思い、真衣さんは「私たちは人生経験不足でわからないので、お義母さんの気持ちを聞きたいんですよね」と、笑顔で質問返し。想定外の答えだったのか、義母は一瞬、顔をひきつらせた後、「難しいよね、老後の話って」と笑って話を濁しました。

「私たちのバトルは傍から見たら、私が一方的に義母を詰めているように見えたようです。食事会の帰り道、夫から怒られました。みんなは義母がチラっと見せる、私への敵意に気づいてなかったんですよね」

近所のアパートに義父母たちが引っ越してきた

「私は野垂れ死ぬしかないね」義母の遠回しな“同居アピール”に5年間うんざり。ある日ついに明かされた本音に恐怖
怒る母
それから数ヶ月後の食事会で、真衣さんは驚きの報告を受けます。なんと、義父母は真衣さん宅の近くにある中古のアパートへの引越しを計画していたのです。

「固定資産税を払い続けていくのも大変だし、一軒家はのこされた子どもに迷惑をかけるって聞くから、思い切ってアパートで暮らそうと思って」

義母はそう話し、「何かあったら、真衣さんにもすぐ来てもらえるし」と笑いました。

「アパートへの引越しは、義母からの提案だったそうです。老後の面倒を見ることから逃れられないよう、じわじわ距離を縮められているような気がして怖くなりました」

その後、義母たちは本当に真衣さん宅の近くにあるアパートへ引っ越してきたそう。夫と一緒に新居を見に行った時、義母は真衣さんの耳元でこっそり「嫁は夫の親の面倒を見るもんなのよ。
これからよろしくね」と言ってきたそうです。

周囲の同情を誘い、自分の希望通りの未来を手に入れるのが上手い義母。真衣さんは、この先、どう義母と関わっていこうか悩み続けています。

<取材・文/古川諭香>

【古川諭香】
愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:@yunc24291
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