神奈川県出身のこの女性は、2カ月間の滞在の予定で、約2週間前に訪台。旅費を節約するために台北からほとんど徒歩で南下し、17日夜に中部・南投県草屯鎮双冬にたどり着いた。当初は近くの寺廟に泊まろうと考えていたものの、すでに外は暗くなってしまっていたため、双冬派出所に駆け込んだ。
派出所の警察官らはまず、女性に温かい食事と飲み物を提供。言葉が通じなかったために付近の住民に通訳を依頼し、女性の状況を把握した。だが、近くの寺廟はあいにく改修工事中で提供できる部屋がなかった。
この時、地域に住む有名芸術家、白滄沂さんもたまたま派出所に来訪。女性が徒歩で旅行をしていることを知ると、その精神に敬服し、自作の木製芸術品を女性に贈った。
女性は翌日再び派出所に出向き、世話になった人々にお辞儀をして感謝を伝えたという。
(蕭博陽/編集:名切千絵)