(南投 20日 中央社)バックパッカーとして台湾を旅行中の日本人女性(28)がこのほど、宿泊先に困ったために警察に助けを求め、ボランティアから宿泊場所を提供してもらう出来事があった。女性は警察や地域住民の親切さに対し、何度も称賛の言葉を口にしていたという。


神奈川県出身のこの女性は、2カ月間の滞在の予定で、約2週間前に訪台。旅費を節約するために台北からほとんど徒歩で南下し、17日夜に中部・南投県草屯鎮双冬にたどり着いた。当初は近くの寺廟に泊まろうと考えていたものの、すでに外は暗くなってしまっていたため、双冬派出所に駆け込んだ。

派出所の警察官らはまず、女性に温かい食事と飲み物を提供。言葉が通じなかったために付近の住民に通訳を依頼し、女性の状況を把握した。だが、近くの寺廟はあいにく改修工事中で提供できる部屋がなかった。
女性が困っているのを見た警察ボランティアの陳セン恵さんはそこで、女性を自宅に泊めることを提案。女性は非常に感動していたという。(セン=草かんむりに千)

この時、地域に住む有名芸術家、白滄沂さんもたまたま派出所に来訪。女性が徒歩で旅行をしていることを知ると、その精神に敬服し、自作の木製芸術品を女性に贈った。

女性は翌日再び派出所に出向き、世話になった人々にお辞儀をして感謝を伝えたという。

(蕭博陽/編集:名切千絵)