(台北 8日 中央社)野球の台湾プロ選抜の陳禹勲投手は7日、福岡市内で行われた日本代表との試合前、小型の中華民国国旗をズボンの後ろポケットに挿して入場した。国旗は、気付いた日本側のスタッフに回収された。
陳投手は試合後、自身のフェイスブックを更新し、国籍問題により失格扱いとなった台湾のeスポーツチームをいたわるメッセージを投稿した。

中国で行われたeスポーツ大会で6日、台湾のチームが日本のチームに16-1で勝利。だが、大会側は台湾のチームは東アジア予選ではなく、中国予選に参加すべきだと主張し、台湾人選手を失格とした。

野球の台湾プロ選抜は、日本代表との試合を6-5で制した。陳投手はフェイスブックに「台湾犬(ユニホームのロゴマーク)は弱者じゃない」と投稿。検索の目印となるハッシュタグを使い「#CS 16:1」(CSは台湾のチームが出場したeスポーツの種目の略称)「#われわれも日本に勝った」と添えた。


陳投手はその約1時間後、再びフェイスブックを更新。日本代表について「世界で最も強いチームの一つ」と敬意を表した上で、「自身の心の中で本当に最強なのは台湾の仲間たち。感動的な試合をありがとう」とつづった。

台湾は、中国の圧力を背景に、オリンピックをはじめとした国際大会などでは「チャイニーズタイペイ」の名義や旗の使用を余儀なくされている。

(謝静ブン/編集:楊千慧)