(高雄中央社)太平洋戦争時に米兵が戦場から持ち帰った台湾「高砂義勇隊」隊員の日章旗が70数年ぶりの「帰郷」を果たし、18日、南部・高雄市の民間団体「関懐台籍老兵文化協会」に寄贈された。今後、同市旗津区にある歴史博物館「戦争と平和紀念公園主題館」で展示される予定。


高砂義勇隊は、太平洋戦争時に台湾の先住民で結成された旧日本軍の部隊。主にニューギニアやフィリピンなどに送られ、密林や山岳地帯の戦場で戦った。

里帰りしたのは、「祈武運長久」「オ父サン元気デ」などの寄せ書きが入った「深山金夫」さん宛ての日の丸。米兵の孫によって日章旗返還活動を行う非営利団体「OBON SOCIETY」(オレゴン州)に寄贈され、同団体の依頼を受けた日台の有志が奔走の末、ニューギニアで戦死した東部・花蓮県富世村出身のタロコ族男性が持ち主だったことを突き止めた。遺族の意向で、同協会への寄贈が決まったという。

(陳朝福/編集:塚越西穂)