(台北中央社)新型コロナウイルス対策を担う中央感染症指揮センターは3日、無症状者や軽症者が多数を占めているとして、これらの患者の治療中の隔離を解除する条件を緩和すると発表した。検疫や医療の体制を十分に確保し、感染者増加に備える方針。


同日午前の専門家による会議で決定した。治療中の隔離解除の条件の1つとして、発症日や検査日から10日以上経過している必要があったが、連続2回で陰性か、ウイルス量に関するCt値が30を超えていれば、10日経過していなくともその時点で隔離解除とする。

また、オミクロン株に感染した患者の体内では感染で獲得する「N抗体」が作られない場合があるとして、最初の検査でCt値が30以上だった患者については、N抗体が検出されなくても他の条件を満たせば隔離の解除が可能となった。

ただ、海外からの輸入症例については、他の変異種に感染している可能性などがあるため、入国後7日以内に感染が確認された人については、隔離解除の条件を満たしていても、検疫用宿泊施設(防疫旅館)などでの検疫(外出禁止)措置を10日間受ける必要があるとした。

この上で、国内感染と輸入症例、いずれの感染者についても、隔離解除後は全員に7日間の自主健康管理(公共の場への出入り禁止など)が義務付けられることも説明された。

同センターによれば、今年に入ってから今月2日までに感染が確認された1530人のうち、軽症・無症状者が99.8%を占めている。
また、ワクチンの接種率は1回目83.46%、2回目78.44%、3回目は50.72%に達した。

陳時中(ちんじちゅう)指揮官は、オミクロン株の感染者は軽症の傾向にあるとしつつ、高齢者やワクチン接種を受けていない人にとっては依然として脅威だと指摘。ワクチン接種の促進にさらに力を注いでいく姿勢を示した。

(陳婕翎、余暁涵/編集:楊千慧)