(台北中央社)北部・台北市の台湾博物館鉄道部園区で28日、林業鉄道の歴史を紹介する特別展「台湾林業鉄道-馳入百年森光」が始まった。同館では鉄道が育んだ価値や意義を理解してほしいとしている。


文化部(文化省)の李連権(りれんけん)常務次長は報道資料を通じ、林業は神が台湾に授けた重要な資産だと指摘。同部が世界文化遺産への登録を目指す阿里山林業鉄路(阿里山森林鉄道)は林業だけでなく、原住民(先住民)文化や鉄道文化の発展とも関連があると語った。

展示では阿里山(南部・嘉義県)に生えるヒノキの大木がどのように運搬されたかなどの解説の他、八仙山(中部・台中市)、太平山(北東部・宜蘭県)、林田山(東部・花蓮県)など6カ所の林業鉄道の歴史や路線設計、当時の集落の生活などについても紹介している。

行政院(内閣)農業委員会林務局森林育楽組の翁儷芯組長は林業鉄道について、木材運搬機関であるとともに当時の台湾工業技術の表れでもあると述べた。

来年10月15日まで。同園区では台湾社会における時間に関する概念の形成やその影響を紹介する特別展「異論現代-銘刻時間」も同時開催している。


(王宝児/編集:齊藤啓介)