同分署は23年7月27日、穴の中で卵の上にくるまっているヒャッポダを発見し、カメラを設置するなどして行動を観察。その後同年8月29日から30日にかけて生まれたヒャッポダについても行動追跡を行っていた。
同分署によると、約1年後にガイドボランティアがこの穴から約227メートルの地点でヒャッポダを発見。体の模様から、この穴で生まれ、38日間にわたって行動追跡をした個体であったことが確認された。
また位置情報が分かる計器を体に取り付け、脱皮するまでの約17日間、行動追跡を実施。ヒャッポダは大部分の時間を岩の隙間に潜んで過ごし、周辺のシダ植物が茂る場所で体温調節をしていたことが分かったという。
また今回の調査では、穴の近くで同じく23年に生まれた別の個体も発見。研究職員は、母親が繁殖場所を選ぶ際、卵を守るだけでなく、ふ化後の幼蛇が生息しやすい環境を考慮していることが分かったとしている。同遊楽区の案内所「遊客中心」は、野生のヒャッポダが卵を育てる様子を記録した特別展を開催しているとして、来訪を呼びかけている。
(趙麗妍/編集:齊藤啓介)