(台北中央社)日本国内外でのオーディションでメンバーを選出する小澤征爾音楽塾オーケストラに、今年は台湾から6人の若手演奏家が選ばれた。9日まで長野県で開催中の国際音楽祭「セイジ・オザワ松本フェスティバル」で子どもを対象とした交響曲やオペラの公演に出演し、計1万人以上の小中学生に音楽を届けている。


音楽塾は、昨年亡くなった指揮者の小澤征爾氏らがオペラを通じた音楽家の育成のために2000年に立ち上げたプロジェクト。世界的に活躍する演奏家らの指導を受け、リハーサルを重ねて各地で公演する。

フェスティバルでは、8月26~29日に同県内の小学6年生を対象とした公演でベートーベンの交響曲第5番「運命」を披露した。今月8~9日に開催の中学1年生向けの公演では、ベルディのオペラ「椿姫」(抜粋)の演奏を担当している。

台湾からの参加者のうち、チェロの林丕偉さんは2回目の参加。ビオラの廖武俊さん、林釗輝さん、潘芊穎さん、バイオリンの許裕立さんと李婕語さんは初めて選出された。

米ジュリアード音楽院に在学している林丕偉さんは「ここは何の心配もせずに、若手音楽家が同じ立場で音楽を楽しんだり演奏したりできる」とコメント。初参加の潘さんは「まるで音楽の桃源郷のようで、全力で演奏できる」と話した。

(趙静瑜/編集:田中宏樹)
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