
西洋では「キャットレディ」と言う言葉があるように、猫好きで猫を飼うのは女性の方が多いと考えられてきたが、大手ペットフード会社が行った、世界最大規模の調査によると、実際には猫の飼い主は男性の方が多かったという。
ペディグリーやカルカンなどでおなじみのマース社は、北米・南米・ヨーロッパ・オーストラリア・日本など、世界20ヶ国、2万人以上の犬と猫の飼い主を対象にアンケートを実施し、その実態を調査した。
今回の調査で、ペットと人間の絆が日常生活に与える影響や、ペットに好ましい環境づくりなど、様々なことが明らかとなった。
猫の飼い主は女性よりも男性の方が多い
まず今回のアンケートを全体として見てみると、2万人の回答者のうち、猫か犬を飼っている人は半数以上(56%)に達していた。そのうち47%が初めてのペットだという。
また、猫を飼っている人の方が犬よりも多いことがわかった。もちろん両方飼っている人もいる。
ただ意外だったのは、猫の飼い主の性別だ。
なんと女性よりも男性が多かったのだ。単身で猫を飼っている場合、男性が52%だったのに対し、女性は48%だった。
欧米では女性=猫好きのイメージがあるそうだが、実際には猫を飼っている男性が女性よりも多かったという結果は、じつに興味深い。
カラパイアを見ている人なら、ヒゲメンと猫の相性がいかに良いかご存じのことだろう。なんなら猫がヒゲメンを選ぶのだ。
犬や猫を飼う人は世界的に増加傾向
またペットを飼う人は世界中で増加しているという。現在、世界では「10億匹のペット」が飼われており、それは今後も増え続けると予測されている。
47%が初めてのペットと回答していることからも、ペットの飼い主たちが新しい世代に変わりつつあるのかもしれない。
だがペットに対する想いは、世代によってずいぶんと違いがあるようだ。
たとえば、Z世代(19~27歳)とミレニアル世代(28~43歳)の飼い主で、半数近く(45%と40%)がペットを「人生で最も大切なもの」と回答している。ベビーブーマー世代(60歳以上)では29%だった。
若年層ほどペットとの絆が強いことがわかり、マース・ペット・ニュートリションのグローバルプレジデント、イクディープ・シン氏はプレスリリース[https://www.mars.com/news-and-stories/press-releases-statements/mars-unveils-worlds-largest-pet-parent-study]で、「ペットの飼い主の新しい時代」がやってきていると述べている。
ペットとの生活がもたらす喜びとは?
ではペットと暮らす人たちは、日々どのような幸せを感じているのだろうか?
どうやら猫と犬では感じ方が違うらしい。
回答者の多くは、猫を飼うことのメリットは、「楽しさ」(48%)と「癒し」(44%)と答えている。
一方、犬の飼い主たちは、「無償の愛」(50%)と「家族としての一体感」(49%)が主な利点であると答えている。
マース社は、こうした回答をもとに、ペットの飼い主たちのニーズを満たす取り組みを続けていくとのこと。そして大切なのは、そうした人をきちんとサポートしてあげることであるそう。
「ペットの親は生まれるのではなく、なるものなのです。ですから、その途中で求められるアドバイスや指針やサポートを確実に提供することが大切です」と、シン氏は語っている。
マース社は2017年から「BETTER CITIES FOR PETSプログラムを通じて、都市がペットフレンドリーな環境を整えるための取り組みを続けている。
さらに同社は今回の調査結果発表に合わせて、初の「世界保護動物譲渡イベントウィーク(Global Pet Adoption Weekend)」を開催することを発表した。
このイベントは、ペットを新たに飼いたいという人々をマース社がサポートし、世界中で保護施設にいる犬や猫の里親を見つけることを目的としている。
開催地は、ブラジル、カナダ、中国、フランス、インド、日本など12か国で、世界的なペットの里親支援活動が行われる予定だ。
References: Mars unveils the world’s largest pet parent study to better understand and serve the over one billion pets - and growing - across the globe | Mars Global[https://www.mars.com/news-and-stories/press-releases-statements/mars-unveils-worlds-largest-pet-parent-study]