胃液余裕だった。インドの男性の腸内から、生きたゴキブリが発見される
Photo by:iStock

胃液余裕だった。インドの男性の腸内から、生きたゴキブリが発見...の画像はこちら >>

 インドに関して昔からまことしやかに言われていることがある。到着して三日目までには、必ず下痢の洗礼を浴びる、ってやつ。

 まことしやかも何もたいていホントのことなんだけれど、長居をするうちにお腹も鍛えられてきて、屋台くらいじゃ動じなくなったりする。

 そんな危険な食べ物を日常的に摂取している現地の人たちは、無敵の消化器官をもっているのだろうと思ってしまうが、無敵にもほどがあるだろうと耳を疑うニュースが飛び込んで来た。

 何と腹痛で苦しむ男性のお腹から、生きた「G」が発見されたのだ!

腹痛を訴える男性、内視鏡検査の結果お腹にゴキブリが!

 インドの首都ニューデリーに住む23歳の男性が、ひどい腹痛に襲われてバサント・クンジのフォルティス病院を訪れた。

 男性はここ2~3日にわたって、膨張感や胃もたれ、激しい腹痛が続いているのだという。

[画像を見る]

 男性は数日前に食べた屋台の食事が原因ではないかと訴えた。そこで医師たちは、上部消化管内視鏡検査(EGD)を行うことにした。

 この検査は、先端にカメラがついた内視鏡を口から挿入して、食堂や胃、小腸の入り口部分などを調べるものなのだが、そのカメラに映し出されたものを見て、担当の医師たちは言葉を失った。

 なんとそれは、小腸の中で元気に生きている1匹のゴキブリの姿だったのだ!

内視鏡をうまく活用して取り除くことに成功

 一瞬唖然とした医師たちだが、ことは急を要する。一刻も早くGを取り除かなければ、男性の命が危険にさらされる。そこで医師たちは男性を救うために、内視鏡の機能を活用することにした。

 内視鏡の先端には送気・送水機能と吸引機能がついている。これらの機能は通常ならレンズを掃除したり、空気を送り込んでお腹を膨らませたり、体内に溜まった空気や水、体液などを吸い出すために使われるものだ。

[画像を見る]

 医師たちはこの吸引機能をうまく使い、10分ほどで無事にゴキブリを体内から取り除くことに成功した。

 担当した消化器内科のシュバム・ヴァツヤ医師は、その時の様子をこう語っている。

ゴキブリがどうやって無傷のままでいられたのか、私たちも驚きました。

私たちは内視鏡のスコープの吸引ボタンを押してゴキブリを吸い込み、体内から取り除いて彼の命を救ったのです。

できるだけ早く取り除かなければ、感染症などの深刻な合併症を引き起こす可能性がありました

なぜ入った?なぜ生きていた?の答えは謎のまま

 ゴキブリの体長は3cmほどあったという。だがいったいなぜ、どうして、こんなデカいゴキブリがお腹に入ることになったのか?

 ヴァツヤ医師は屋台での食事の際に誤って飲み込んだか、就寝中に口から入ってきたゴキブリを飲み込んでしまった可能性があると指摘している。

 だがしかし、しかしである。人間のお腹の中には強烈な胃酸やら消化酵素やらで食べ物を溶かす消化液があるはずだ。なのになぜこのゴキブリは溶かされずに、腸内で生きていたのだろうか。

 ゴキブリの生命力は侮れないと知ってはいたが、まさか胃や腸の中でもやすやすと生きながらえるとは。だが確かに、以前もゴキブリが生きたまま、頭の中耳の中に入り込んでいたケースが報告されていたっけな。

 自分の身体の中にGがっ!と思うと、身体をかきむしってしまいたくなる人も多いと思うが、こういったのは極めてまれなケースなので、そう心配することはない…と思いたい。

 ちなみに日本の話だが、寿司屋の熱燗の徳利にデカいGが入っていたことがある。知らずに1本空けてしまった消し去りたい過去がある私には、他人事とは思えないんだ。

References: Man Complaining of Indigestion Had Live Cockroach in His Intestines[https://www.odditycentral.com/news/man-complaining-of-indigestion-had-live-cockroach-in-his-intestines.html]

編集部おすすめ