
誰もが楽しく遊べる環境を目指すLEGOが、見えない障がいを持つ人々への理解を深めるために、ひまわりストラップ付きの新しいフィギュアを発表した。
この取り組みは、国際障害者デーを記念して公開されたもので、2025年1月1日から販売が開始される。
デンマーク発祥のLEGOは、環境に配慮した材料の使用や、MRI検査を受ける子どもたちの不安を和らげるブロックセットの提供など、多様性を重視した取り組みで知られている。
今回の新製品も、発達障がいや聴覚障がいなど、一見してわかりにくい障がいや病気を抱える人々への理解を促進することを目的としている。
目に見えない障がいに気づいてもらう「ひまわりストラップ」
前にカラパイアでもお伝えした、ひまわりストラップのことを覚えているだろうか?
それは見ためではわかりにくい、見えない障がいや病気を抱える人々が、サポートや理解を必要としていることを示す、いわゆるヘルプマークのようなもの。
自閉スペクトラム症などの発達障がい、不安神経症、聴覚障がい、認知症、ローン病、潰瘍性大腸炎など、一見ではそれとわかりにくい、隠れた障がいを持つ人が、自ら希望して着用することで、周囲の人々に対して普通のことがあたりまえにできない状態であることを伝えられる。
このストラップが役立つシーンとしては、混んでる店や職場、あるいは旅行中などがあげられる。
2016年、イギリスの空港職員らが発案・導入したことで始まったこのストラップは、各国の空港を中心に徐々に浸透し、日本の羽田空港でも2022年から、支援されやすい環境を作る「ひまわり支援ストラップ」という呼称で配布が始まっている。
ひまわりストラップ付の新しいフィギュアが登場
このたび LEGOは、そのひまわりストラップの提供組織、「Hidden Disabilities Sunflower[https://hdsunflower.com/]」とコラボ。
このストラップをつけたデザインのフィギュアを製作し、公式製品として販売することに。これはおもちゃ界で初めての事例になる。
この新製品の目的は、他の人にとっては一見ではわかりにくい、見えない障がいを持つ人々の実体験を、目に見える形に具現化することだ。
今回の発表では、幼児向けの LEGOデュプロ、8歳以上向けの LEGOフレンズ、さらに大人向けの LEGOアイコンシリーズから新たなLEGOが販売され、その一つ一つに、ひまわりストラップを着けたミニフィギュアが付属する。
LEGOの新しい取り組みが世界に
今月3日の国際障害者デーにちなみ公開されたこれらの製品は、LEGOの取り組みの一環として2025年1月1日より、世界に向けて順次販売される。LEGOアメリカが現在公開中のラインナップがこちら。(画像は現在公開中の一部)
LEGOデュプロ First Time at the Airport (42656):対象年齢2歳以上
ひまわりストラップを着けた子供が登場。テディベアとスーツケース、パイロットのフィギュアなども付属する。
空港などの環境に不安や戸惑いを感じる人が遊びながら慣れてゆくことを期待するもの。
価格:未定
発売日:2025年6月1日より、LEGO.com、および世界中の LEGO ストアおよび小売店で発売
LEGOフレンズ Heartlake City Airport and Airplane (42656): 対象年齢8歳以上
聴覚過敏症の大学生、ライアンが、ひまわりストラップとノイズキャンセリングヘッドホンを装着して登場する。
価格:99.99ドル(約15,000円)
発売日:2025年1月1日より、LEGO.com、および世界中の LEGO ストアおよび小売店で発売
LEGOアイコン Tudor Corner (10350) : 対象年齢18歳以上
3,266ピースのモジュラービルディングシリーズで、ひまわりストラップを着けた神経性発達障がいのある女性キャラクターが登場する。
価格:$229.99ドル(約34,600円)
発売日:2025年1月1日より、LEGO.com、および世界各国の LEGO ストアで販売。1月4日から一般の小売店でも購入可能
目に見えない障がいや病気への理解を促進する取り組み
こうした取り組みについて、LEGOフレンズを担当するフェネラ・チャリティさんはこうコメント。
ひまわりストラップが空港でよく使われることを知り、その設定を製品に含めることが重要と感じました
目に見える形でひまわりストラップを着ける人が増えることを願っています。また、そのストラップを知る人の共感が広まり、より多くの人にも知られることを期待しています
子どもたちがおもちゃの中に自分自身を見つけることの重要性は、すでに研究でわかっていることです
私たちは、Hidden Disabilities Sunflowerと協力し、同社の製品を通じてストラップへの認識を高め、会話を生み出し、差別や偏見を取り除く責任があると感じています。またその機会も得られるはずだと確信しています
このような製品を通じて子どもから大人まで、幅広い年齢を対象に、目に見えない障がいや病気への理解を進める取り組みに意欲的なLEGO。
ということで、今はまだ情報があがっていないようだが、2025年1月より日本でも販売される予定なので、詳細は日本のレゴ公式サイト[https://www.lego.com/ja-jp]をチェックしてみよう。
References: LEGO gives toy figures sunflower lanyards to uplift fans with hidden disabilities[https://community.designtaxi.com/topic/6794-lego-gives-toy-figures-sunflower-lanyards-to-uplift-fans-with-hidden-disabilities/] / Lego releases toy figures with sunflower lanyards to represent hidden disabilities[https://www.dezeen.com/2024/12/04/lego-toy-figures-sunflower-lanyards-hidden-disabilities/] / LEGO[https://www.lego.com/en-gb]