
マクドナルドと言えば、早くて安くて手軽に食べられるファストフード店の代表だが、アメリカではそのイメージが揺らぎつつある。
日本でももはや「安い!」とは言い切れない値段になってるが、アメリカはそんなもんじゃなかった。
ある顧客が注文したハンバーガーとナゲットのセットメニューが約2,500円にもなっていたのだ。2022年に投稿したその映像が今再び話題となっている。
ハンバーガーのセットが約2,500円?
コンテンツクリエイターのクリストファー・オリーブさんは、2022年12月にマクドナルドで購入したハンバーガーセットのメニューをTikTokで公開した。
動画の中で、クリストファーさんはこんな風にぼやいていた。
マクドナルドだけど、人手不足なのはわかるよ。賃金の上昇とか、他にもいろいろあるよね。
でも、16ドル(現在のレートで約2,500円)だって? ハンバーガーにLサイズのフライドポテト、ドリンクで16ドル! おかしいだろ!
この時クリストファーさんが買ったハンバーガーは、期間限定メニューのSmoky Double Quarter Pounder BLT burger。単品だと8.79ドル(約1,386円)だったそうだ。
このお値段でも十分高いが、2022年12月当時のレートで計算すると、セットで2,176円、ハンバーガー単品で1,195円なので、円安のおかげで今ならさらに高いと感じてしまうよね。
この動画を見た視聴者たちも、「高すぎる!」と思ったらしく、コメント欄では嘆いたりあきらめたり、割引になるアプリを薦めたりといった声が飛び交っていた。
- もう便利でもお手頃でもないから、肉を買って来て自分で作った方が良いかも
- アプリをダウンロードすれば、毎回6ドル以下で食べられるよ
- 裏でデータを抜いていそうだからアプリは信用できない
- ふむ、僕がダブルチーズバーガーを注文したデータのことかな
- そんなの誰が気にするんだよ
- アプリでの割引が、価格高騰の原因だよ。どこかで割引分を補わないといけないから
- 最近はこういうもののせいで、自分で料理することが増えたよ
- 本当に。僕も食事の9割は自分で調理したものを食べているから、この値段は本当にショックだったんだ(クリストファーさんコメ)
- いや、これってわざわざ一番高いやつを注文して、驚いたふりをしてるだけだろ
- 僕が十代の頃は、5ドルもあればバリューセットが食べられたもんだったがな
- 何年か前に経済学の教授が、ビッグマックのセットに15ドル払うようになるって言った時、クラスのみんなは大笑いしたよ。
今じゃまったく笑えないけど
この動画から2年、アメリカの物価はさらに上がり続けている。IMFの推計によると、2024年のアメリカのインフレ率(物価上昇率)は2.99%に達すると予測されているそうだ。
ビッグマック指数に見る世界の物価
ちなみに世界の物価を図る指標として、「ビッグマック指数[https://ecodb.net/ranking/bigmac_index.html]」というモノが使われることがある。
これは簡単に言えば、世界各国のビッグマックの価格ランキングなわけだが、その値段でそれぞれの国の物価を推し量ろうという趣旨で公開されている。
2024年7月時点のドル換算でのデータを見ると、1番高いのがスイスで約8.07ドル(約1,238円)、2位がウルグアイの約7.07ドル(約1,084円)。
3位がノルウェーの約6.77ドル(約1,038円)となっている。アメリカ本国は5.69ドル(約873円)、日本では480円で44位だそうだ。日本のビッグマックの価格は、南米や東南アジアの多くの国よりも安いらしい。
円安に落ち着いてしまった今、海外の価格はどこを見ても高く見えるのでインバウンドが増えているわけだ。
とは言え、日本の物価も嫌になるほど上がっているし、無い袖は逆さにしても振れないわけで、サンキューセット(かつての390円セット)が懐かしいとじっと手をみる…そんな日常だ。
References: McDonald's customer shocked at 'unaffordable' price of his regular order[https://www.unilad.com/news/food-and-drink/mcdonalds-customer-shocked-unaffordable-price-regular-order-041085-20241213]