
タコの知能の高さはカラパイアの読者なら学習済みだろう。あまりの賢さに、宇宙から地球に飛来してきた説まであるくらいだ。
そんなタコがすごいことをやっていた。ニュージーランドの海で、サメ類の中で最も速く泳くことで知られているアオザメに乗って移動していたのだ!
サメを手なずけ、手下として利用していた、とでもいうんだろうか?目撃した専門家もビックリ仰天だったという。
タコがサメを乗りこなしているだと?
ニュージーランド、オークランド大学の海洋生物研究チームは、同国ハウラキ湾で驚くべき光景を目にした。
泳いでいるアオザメの上に、タコがしっかりと張り付いていたのだ。
このありえない組み合わせを目にした海洋科学者のロシェル・コンスタンティン教授は、「サメがタコを乗せているのを見たのは、これまでで最も奇妙な光景の一つだ」と語った。
通常、タコは海底に生息しており、アオザメは外洋の中層を泳ぐため、両者が接触すること自体珍しい。
なぜタコはサメの上に乗っていたのか?
この出来事がなぜ、どのようにして起こったのか?
研究者たちは頭を悩ませている。
考えられる理由の1つとして、タコがアオザメに捕食されるのを避けるために頭にしがみついた可能性があるという。
ネズミザメ科に属するアオザメはマグロ類など、高速遊泳魚と同じ流線型をしており、水の抵抗を受けにくい。最大で全長4m、体重500kgほど。
そのためサメ類の中で最速で泳ぐといわれており、通常でも時速35km以上、瞬間的には時速100kmで泳ぐことも可能だという。
このスピードを生かし、アオザメはカツオやサバ、イカなどを捕食するが、タコも捕食対象だ。
研究者の仮説のとおり、タコがサメの鋭い歯から逃れるために、とっさにサメの頭に飛び乗ったのかもしれないが、それもまだ推測の域を出ていない。
だが、アオザメもまた高い知能を持っており、獲物を狙う時には巧みな戦略をとることが知られている。
素早く獲物に接近し、一瞬のうちに鋭い歯で仕留める狩りのスタイルは、他のサメにはない特徴だ。
このタコはその攻撃を瞬時にかわし、サメの口が届かない場所である頭部近くの上にとっさに飛び移ったのたとしたら、かなりすごいことだ。
海は未だ多くの謎に包まれた世界である。研究者の仮説以外にも理由があるかもしれない。
タコがサメを手なづけ、共存の道を歩みはじめた可能性だってあるかもしれない。そんなのめっちゃおもろいやん。
というか遺伝子工学で生まれた半分サメで半分タコの「シャークトパス[http://というか半分サメで半分タコという遺伝子工学で生まれた「シャークトパス」という映画が頭の中をよぎったのは私だけではないはずだ。]」という映画が頭の中をよぎったのは私だけではないはずだ。