家族の引っ越しで置き去りになった犬を引き取るため、バイクで颯爽と現れた警察官
<a href="https://www.facebook.com/watch/?v=673277351852926" target="_blank">Sandra Pabon/Facebook</a>

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 南米コロンビアの町の通りにある保険代理店を頻繁に訪れるようになった黒い犬がいる。家族の引っ越しを機に置いて行かれてしまったのだ。

 代理店のスタッフは、かわいそうなその犬に餌と水を与え、優しく見守っていた。

 しかし、彼の孤独な日々はある日突然、大きく動き出す。いつものように店の前を歩いていた犬の前に、バイクに乗った女性警察官が現れたのだ。

 犬はその姿に気づくと、しっぽを勢いよく振って駆け寄った。彼女は犬とは顔見知りで、かつて迷子になったとき、一時的に保護したことこともある。

 この再会は偶然ではなかった。警察官がここに現れた理由は、彼を家族として迎え入れるためだったのだ。

引っ越しを機に置き去りにされてしまった犬

 コロンビア中部、メタ県にあるアカシアスとい人口約7万人の小さな町で、保険代理店「セグロス・サンドラ・パボン」の前に、ある時から1匹の犬が現れるようになった。この犬の名前はトビーという。

 スタッフは見過ごすことができず水や餌を与えていた。

 代理店のスタッフであるマリアさんによると、トビーはかつてこの近所にある家の飼い犬だったのだが、家族が別の町に引っ越しする時に、連れていくことができず置いて行かれたことが後にわかったという。

 トビーにとっては突然家族に見捨てられ、悲しい思いをしていたことだろう。だが町の人々は犬を見捨てなかった。

そして一番トビーのことを気にかけていたこの人も….

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バイクに乗ってトビーに会いにやってきた警察官

 2025年4月5日の午後5時頃、保険代理店のスタッフは心温まる光景を目にした。そしてその様子は街頭に設置された監視カメラにとらえられていた。

  一台のバイクが代理店の前の通りで停止した。乗っていたのは、地元の交通警察官サンドラさんだ。

 彼女はこの町でよく知られた動物好きでトビーとは顔見知りだ。

 トビーがまだ家族のもとにいた頃、夜に家から逃げ出したことがあった。そのとき、サンドラさんは迷子になった彼を見つけ、一旦家で保護し、家まで送り届けたのだ。ふたりの間には、そのときから絆が芽生えていたのだ。

 サンドラさんの姿を見ると、うれしそうに尻尾をびゅんびゅん振りながら近づいてきたトビー。サンドラさんに身を預け、甘えまくる。

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タクシーの運転手にお願いし、トビーを自宅に届けてもらう

 サンドラさんは、トビーが今置かれている現状を知り、慌ててやってきたのかもしれない。この地域を管轄している警察官なら噂も耳に入っているだろう。

 「この子にはもう家がない」その事実を無視できるサンドラさんではなかった。

 サンドラさんは、ためらうことなく行動に出た。

 タクシーを呼び、運転手に「この子を私の家まで運んでほしい」と頼んだのである。目の前でその光景を見ていた保険代理店のスタッフたちは感動のあまり言葉が出なかったという。

 トビーはその日から、再びずっとの家族を得ることになったのだ。

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 この時記録された監視カメラの映像は、SNSを通じて広まり、多くの人々に感動を与えた。

「こんなにやさしい世界があることに涙した」「人間の愛が動物の人生を変える瞬間」といったコメントが寄せられ、多くの人々の心を動かしている。

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 元の家族には見捨てられたトビーだが、その命のバトンは保険代理店のスタッフ、タクシーの運転手、そして警察官に渡された。

 南米コロンビアでの出来事ということもあり、日本とはいろいろ事情が異なるので、女性警察官が勤務中だったのか?とか、タクシーに犬だけを乗せちゃっていいの?とか日本と比較して考える必要はないのかもしれない。

 考える必要があるのは唯一、町の人々が連携して1つの命を救い、第二の犬生を与えたという事実だ。

References: Camera Captures Traffic Cop's Act Of Kindness For A Lonely Stray Dog[https://www.thedodo.com/daily-dodo/camera-captures-traffic-cops-act-of-kindness-for-a-lonely-stray-dog]

本記事は、海外の記事を基に、日本の読者向けに重要なポイントを抽出し、独自の視点で編集したものです。

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