
2025年3月。ペルーである男性の葬儀が執り行われた。
彼の棺が埋葬される際に、愛犬のクリスピンが見せた深い悲しみと忠誠が、多くの人たちの心を打ったのだ。
クリスピンは飼い主が埋まっているお墓の中に入り、悲しげにうなだれると、「お願い、戻ってきて」とばかりに掘り起こそうとしたのだ。
飼い主の埋葬に立ち会う愛犬、掘り出そうとする姿
ハシントさんが闘病の末亡くなったのは、3月初めのことだった。埋葬が行われた日、墓地には彼の愛犬クリスピンの姿があった。
クリスピンは愛するご主人との別れが、まだよく理解できなかったのかもしれない。それでも、ご主人の身体が今どこにあるのかははっきりわかっていたようだ。
ハシントさんの棺が埋められた墓所の周囲のニオイを嗅ぎ、鼻先を突っ込んで土を掘り返すような素振りを見せるクリスピン。
確実に飼い主のニオイを嗅ぎ取ったクリスピン。ここを掘って愛する飼い主を救い出せば、また一緒に暮らせると思ったのかもしれない。
ハシントさんの従姉妹のナタリアさんは、その様子をTikTokに投稿し、以下のように付け加えた。
ハシントが病と闘っていた時、クリスピンは彼のそばを離れませんでした。そして彼が亡くなる日まで、ずっと彼のそばに寄り添っていたんです。
クリスピンは彼がなぜ土の中にいるのか理解できず、彼のところへ行きたがりました。クンクンと棺を埋めた地面を嗅ぐと、掘り返そうとするそぶりを見せたのです。最後まで従兄弟に付き添ってくれたクリスピンに感謝します
けなげな姿が世界中の視聴者の涙を誘う
この映像は多くの人の感動を呼び、動画には27万を超える「いいね!」がつけられている。視聴者はクリスピンの飼い主を思う気持ちに涙した。
- これは、見るのがつらい映像だわ
- 泣かずにはいられなかった。かわいそうなクリスピン
- 胸が張り裂けそうです。クリスピンに必要な愛情が与えられますように
- どうかこの子を見捨てないでください。愛情に満ちた新しい飼い主を見つけてあげて
- 飼い主の遺体を見せてあげるべきだった。そうすれば理解できるから
- 少なくとも、埋葬に立ち会わせてあげたことは良かったと思う。ご主人が自分を見捨てたんじゃなくて、ただ旅立ったことがわかるでしょう
- この子はわかっていると思う。信じてくれていいよ。犬はちゃんとわかるんだ
- 私は自分が死ぬとき、愛犬も安楽死させて一緒に埋葬してくれるよう頼んである
- それはひどいよ!
- あなたは動物が悲しむ姿を見たことがないのね? 私は最期の願いとして理解できるわ
- 何を言っているの? 自分の思い込みで動物を巻き込まないで!ペットの余生を奪うなんてこと、私なら絶対にできないわ
- 私が犬たちよりも先に死ぬことになったら、私があの子たちを見捨てたわけじゃないってことを知ってもらうために、私の遺体を見せるよう家族に頼んだわ
- こんな風に犬に愛される資格が人間にはあるんだろうか
- 飼い主が戻って来るのを待っているのね、かわいそうに
- クリスピンはちゃんと理解しているよ。
ただ、ご主人を恋しがっているだけだ- ペットは私たちの最高の伴侶だもの。私がいなくなったとき、残された彼らがどうなるかを考えたら胸が張り裂けそう
- きれいな虹の橋のたもとで、いつかきっとまた会えるよ
- どうか彼を大事にしてあげて下さい
ペットを失った飼い主がペットロスに苦しむように、愛する飼い主を亡くしたペットもまた、その喪失に苦しむのだ。
犬という動物は、私たちが思っている以上に深い愛情を持っていて、飼い主とは強い絆で結ばれる。そしてその絆は、どちらかが先に旅立った後も決して消えることはない。
いつもそばにいた大切な存在が、もういない。その事実を、クリスピンも自分なりに理解しようとしているに違いない。
最後にナタリアさんは、このように書いている。
クリスピンは私の従兄弟に別れを告げたと信じます。最期まで、最高の友であり続けてくれたんです
クリスピンが今後、家族の誰かに引き取られるのか、それとも新たな家に行くことになるのかは触れられていないのでわからないが、これからもたっぷりの愛情に包まれた環境で暮らしていけるといいよね。