
ドイツの都市下水道内で、第二次世界大戦期の地下病院とみられる施設が発見された。
発見者は、2015年からヨーロッパ各地の廃墟を探索してきたカーステン・ロバート氏だ。
探検中に偶然たどり着いたこの施設には、担架や手術用ライト、「Blutkonserven(輸血用血液)」と記された案内表示など、当時の医療施設の痕跡がそのまま残されていた。撮影した動画はSNS上で注目を集め、多くの人々の関心を引いている。
地下で見つかった第二次世界大戦時代の忘れられた病院
ドイツ出身のカーステン・ロバート氏は友人と共に、2015年より活動の様子をYouTube[https://www.youtube.com/@LostHistorie/videos]やInstagram[https://www.instagram.com/losthistorie/]などを通じて、廃墟探索の様子を配信しており、それぞれ140万、240万人のフォロワーがいる人気の都市探検家の1人だ。
彼らは「写真以外は持ち帰らず、足跡以外は残さない」というルールを守り、忘れ去られた歴史の断片を見つけ出し、記録し続けている。
そして今回、ロバート氏が、ドイツのある都市の下水道を探索中に発見したのが地下病院とみられる施設である。
場所の正確な地名は非公開だが、施設内には手術ライトの下にある担架や、散らばった遺物、いくつもの部屋が映し出されている。
床には当時の医療用品とみられる遺物が散らばり、不気味な雰囲気の中、ドイツ語で「Blutkonserven(輸血用血液)」と記された案内表示付きの通路もあった。
このことから、この場所が第二次世界大戦中の医療施設として使用されていた可能性が高いとみられている。
いずれも長年手つかずで放置されていたとみられ、空間全体が80年以上の時の流れを止めたような印象を与えている。
都市の地下に残された戦時中の医療施設は、記録からこぼれ落ちたもう一つの歴史を語っているかのようだ。
この映像はInstagram上で大きな反響を呼び、再生回数は180万回を超えた。
ネットユーザーからは「まるでテレビゲームのワンシーンのようだ」とのコメントや、「実際に病院だったのなら、どうやって患者を地下まで運んだのか?」といった疑問の声も上がっている。
ロバート氏は、この場所が無断で荒らされることを防ぐため、発見場所の具体的な位置情報は明らかにしていない。
しかし、この発見によって、都市の地下に今なお眠る歴史の断片に改めて注目が集まっている。