アフリカ南西部のナミビアにある「ナミブ砂漠」は、地球上最古かつ最も乾燥した砂漠と言われている。
そんな砂漠の真っただ中に、ぽつんと置かれているピンクの冷蔵庫が、旅人やSNSユーザーの間で話題になっている。
一瞬「不法投棄？」を疑ってしまいそうな光景だが、実はこの冷蔵庫はナミビア政府の観光局が、旅人のために設置してくれたものなんだそうだ。
砂漠の真ん中にぽつんと置かれた冷蔵庫
この冷蔵庫が置いてあるのは、幹線道路から車で20分ほどの距離にある、ナミブ砂漠のど真ん中だ。
東側に南北に走っている幹線道路から、西側の「The Desert Grace」というホテルに向かう道路のちょうど真ん中あたりに位置している。
冷たい飲み物を無料で提供する観光局の粋な計らい
実はこの冷蔵庫は、灼熱の砂漠を旅する観光客にリフレッシュしてもらおうと、ナミビア政府の観光局が設置したものなんだとか。
下の投稿を見てもらうとわかる通り、冷蔵庫の中にはよく冷えた飲み物が入っている。ボトルの中味は水と、ホームメイドのアイスティーなんだそうだ。
砂漠の中のオアシスならぬ冷蔵庫で、砂漠を旅する人たちが喉の渇きを癒し、元気を回復できるよう、「おもてなし」の精神で無料で提供しているんだそう。
冷蔵庫の傍らには小さなテーブルと椅子が置かれていて、訪れた人はここで一休みできるようになっている。
ただし、灼熱の砂漠の真ん中なので、炎天下の日中には、椅子やテーブルはかなり熱くなっていることもあるらしいので要注意だ。
絶景ポイントに置かれた現代のオアシス
この冷蔵庫は太陽光発電で動いており、こんな砂漠のど真ん中でもきちんと機能している。
また、冷蔵庫の中味は一日に何度か補充されるが、砂漠の中のオアシスなので観光客が利用するため、夕方になると空になることもあるみたい。
実はこのスポット、少し小高い丘の上にあって、周囲360度の砂漠の景色が広がる絶景ポイントなのだ。
特に夕焼けは見事で、燃えるようなオレンジ色の夕日とピンクに染まる砂漠の景色が満喫できる。
この冷蔵庫の存在を知ったネット民は、さまざまな感想を寄せていた。
- 正直に言おう。
最初に見たときはトイレだと思った！- でもちょっと、こういうところの飲み物を飲むのは怖いな
- うーん、日差しをよける物を置いてほしい、パラソルとか
- これはひどい。せっかくの景観が台無しだよ
- ここに行ったことがあるよ。素晴らしいところだった
- 一生に一度は行ってみたい！
- 自分ならビールを置いて欲しいな
ナミブ砂漠とは？
ナミブ砂漠は南北1,288km、東西48～161kmにわたって広がる砂漠で、面積は約50,000平方kmにもなる広大な砂の大地である。
世界最古の砂漠であり、誕生したのは約8,000万年前とされている。年間降水量は120mm以下。砂の鉄分が酸化して変色したことによる、独特のアプリコット色が印象的だ。
この冷蔵庫のある所は岩場が目立つが、大半は巨大な砂丘が連なる、我々がイメージする「砂漠」そのものの風景だ。
ナミブ砂漠の真ん中には「死の沼地」と称される「デッドフレイ」という名所もある。
ここは500年前に干上がったと言われる湖の跡なのだが、立ち枯れた木がそのまま残っていて、フォトジェニックな景観を見せてくれている。
ナミビアは野生動物の天国でもあり、街中の道路でも、普通にアフリカゾウやシマウマなんかが見られたりする。
また、フラミンゴやケープペンギンの生息地としても知られていて、動物好きな人も満足できる旅先だと思う。
アフリカ諸国の中では比較的治安も良く、物価も安く、インフラもわりと整っているのでおススメだ。
というわけなので、誰かぜひあのピンクの冷蔵庫の中味を体験してきてくれないかな。
References: The Unbelievable Pink Fridge in the Namibian Desert［https://africaviewfacts.com/facts/the-unbelievable-pink-fridge-in-the-namibian-desert/］
本記事は、海外メディアの記事を参考に、日本の読者に適した形で補足を加えて再編集しています。
