
オーストラリアの首都キャンベラ近郊マッコーリーに立つ巨大なフクロウ像が、意図していなかった別の意味で多くの人々の注目を集めている。
地元に生息する大型のフクロウをモチーフに2011年に制作されたこの像は、この地の守護神としての役割を担うはずだった。
しかし後ろから見ると、目や顔に該当する部分がなく、その形状が男性のいちもつそっくりだとして話題になってしまった。
いつしか「いちもつフクロウ」なる異名で呼ばれ、SNSや口コミを通じて世界に広まり、今や地元のユニークな観光資源となっている。
町を見守る巨大なフクロウ、のはずだった
「ビッグ・パワフル・オウル」と呼ばれるこの像は、高さ約8m。
オーストラリア大陸最大のフクロウ、パワフル・オウル(Powerful Owl)[https://en.wikipedia.org/wiki/Powerful_owl]、和名では「オニアオバズク」をモデルにしている。
ここの像は2011年、オーストラリア首都特別地域の行政トップが主導し、キャンベラ市ベールコネン地区の住宅地「マッコーリー」に地域の守護神として設置された。
その目的は、地域を見守る“守護神”としての存在だった。
後姿があまりにも息子スティック
しかし、思わぬ注目を集めたのはその後ろ姿だった。
胴体の傾きと足元の構造が、男性の局部を連想させると話題になってしまったのだ。
設置からわずか1週間以内に、後ろから見るといちもつのように見えると人々が噂しているのを聞いたと語るのは、この像を製作したアーティストのブルース・アームストロング氏だ。
以来、地元では「いちもつフクロウ」といった愛称で呼ばれるようになり、今では観光客の“記念撮影スポット”としてもすっかり定着してしまった。
アームストロング氏は2016年にABCキャンベラの取材に対し、「意図的にフクロウ以外の何かに見えるように作ったわけではない」と語っている。
ということで、キャンベラを訪れる予定がある人は、表はフクロウ、その裏の顔は息子スティックなこの像を見に行ってみてはどうだろう?
マッコーリーにモッコーリーと立つフクロウ像は、「The Great Penis Owl of Canberra」というFacebookページ[https://www.facebook.com/The-Great-Penis-Owl-of-Canberra-183346205176770/]ができており、オンライン上で永遠に保存されているので、見に行けない人はこちらを覗いてみよう。
パワフル・オウル(オニアオバズク)とは?
この像のモデルとなったパワフル・オウル(オニアオバズク 学名:Ninox strenua)は、オーストラリア東部に生息する夜行性の猛禽で、国内最大のフクロウとして知られている。
体長は45~65 cm、翼を広げると1.3 mを超えることもある。
灰褐色の体に白い縞模様があり、太くて黄色い足には強靭なかぎ爪がついていて、見た目もなかなかのインパクトだ。
主にポッサムなどの有袋類を狩り、森の捕食者として君臨している。
古いユーカリの大木などに営巣し、ひとたび縄張りを作ると同じペアで何年も子育てを続けることもある。
都市部の郊外でも見られるほど適応力が高く、地域の森を見守る“本物の守護者”と言える存在だ。