暑い夏の犬の散歩は要注意!焼けただれた足の犬の写真を公開し警告を促すアメリカの獣医(※火傷犬の写真あり)


 犬好きにはたまらないポップコーンのような匂いがするともいわれ、人間の皮膚よりも分厚いクッションみたいな犬の肉球。

 だが、魅力的なあの部位はそれほど頑丈ではなく、夏の暑い日差しを浴びた舗装された路面などで火傷をすることもある。


 今年6月初め、アメリカの動物病院に足に痛々しいやけどを負ったゴールデンレトリバーがやってきた。その犬の名はオラフ。彼は灼熱の舗装にじっと耐え、血だらけの足で飼い主と散歩し続けたのだ。
【散歩で肉球をやけどしたオラフ】

 およそ1カ月前、愛くるしいゴールデンレトリバーのオラフは、ワシントン州メディカルレイクの動物病院KXLYを訪れた。

 肉球から出血するほどのひどいやけどを負っていたオラフは、熱い舗装に耐えながら飼い主と歩いていた。

 一方、飼い主はまったく気づかずに散歩を終えたが、その頃オラフの足は熱ですっかり焼けただれていた。

KXLYのフェイスブックより 
[動画を見る]

 幸いにも命にかかわるほどの重傷ではなかったが、飼い主はおとなしく歩いていたオラフの足がこんなことになっているとは夢にも思わなかったようだ。
 
 KXLYのオバノン獣医師はこう語る。
 
 飼い主だけでなく、周囲にいたたくさんの人も血まみれの足跡に気がつかなかったんです。オラフもその状況を訴えるように吠えたり、辛そうにクンクン鳴くこともなく、足を引きずることもありませんでした。


【やけどの後に水泡ができることも】

 これほどの症例はそう頻繁にはみられない。なぜならたいていの飼い主は愛犬を暑さにさらすのを避けるため、真昼の散歩を控えているからだ。


 それでも夏に舗装を歩いた犬がやけどを負うケースはたびたび起きているらしく、獣医承認のアメリカのペット情報サイトpetMDも取り上げている。

 一般的な皮膚より分厚い肉球は、犬の足を怪我から守る保護パッドの役目を果たす。だが、実際にはそれほど頑丈ではなく、とりわけ熱いコンクリートには耐えられないという。

 ジョージア州アトランタのダフィー獣医師は以下のように説明する。
 
数日後、やけどした肉球にぶよぶよした水泡できます。人間の火傷と同じですが、犬自身が痛みを示さない限り、外から見て気づく兆候はあまりないようです。それでも後で水泡ができた犬は痛そうに足をなめたりするはずです


【熱くても散歩を続けたかったオラフ】

 しかしオラフは痛そうな仕草すら見せなかった。彼はただ歩き続け、赤い足跡まで残すことになったのだ。
 
 なぜオラフは平気なふりをしていたのか?
 オバノン獣医師はこう語る。

その意図は明白です。彼は楽しい散歩を途中でやめたくなかった。だから飼い主にも足のことを知らせなかったのでしょう

 オラフは治療中も特に反応を示さなかった。
おかげで医師たちは身じろぎもしない彼の肉球をきれいにできたという。

足先すべてが包帯でグルグル巻きに
[動画を見る]

【耐えられる温度は人間の手とほぼ同じ】

 ちなみに日差しが強い日に犬と散歩するとき、彼らが歩ける路面温度の限界は人間でもだいたい見当がつけられる。

 ざっくりな目安としては手で直に舗装に触れてみて、熱すぎると感じれば犬の肉球にとっても熱すぎるそうだ。

投稿には気の毒なオラフが早く治りますように!という声も寄せられていた
[動画を見る]
 なお、気丈なオラフの治療は今後も続く。オバノン獣医師によると肉球の回復には時間がかかるという。

 だが幸運なことに抗生物質や鎮痛剤のおかげで快方に向かっており、いずれは完全に治る見込みだ。

【夏の散歩には要注意!病院も喚起】

 散歩がうれしすぎて痛みをひた隠しにしていたオラフ。愛犬をこんな目に遭わせてしまった飼い主もかなり反省しているに違いない。

 日差しが強い季節の散歩にはこんな危険が潜んでいる。夏本番を迎えるこの時期は特に気をつけねばならない。

 たとえ平気に見えても犬が我慢している例もある。KXLYは今回のケースから、より多くの飼い主に注意喚起を行っている。


References:westernjournalなど /written by D/ edited by parumo

記事全文はこちら:暑い夏の犬の散歩は要注意!焼けただれた足の犬の写真を公開し警告を促すアメリカの獣医(※火傷犬の写真あり) http://karapaia.com/archives/52276550.html
編集部おすすめ