
今月初め、カリブ海の島国バハマを最強の勢力で直撃したハリケーン“ドリアン”。一部地域では、死者が出るなど壊滅的な被害が生じている。
4日には、アメリカのフロリダ州東側海岸を北上し、アメリカ本土に最接近するとみられていたことから、ハリケーンの接近が懸念される地域に住む住民らには避難命令が出ていた。
そんな中、フロリダ州ベルアイルに住む男性が、ハリケーンの襲来に備えて家の周りを片付けていた時に、ウィンドチャイムのパイプの中に潜んでいるカエル数匹を発見した。
家族とみられるそのカエルたちも、どうやらハリケーン接近を察して(?)避難していたようだ。
【ウィンドチャイムに一家で避難していたカエルを発見】
9月2日、フロリダ州ベルアイルに住むパトリック・スミスさんは、ハリケーン“ドリアン”襲来の警告を聞き、自宅裏庭の軒先に吊るしてあったウィンドチャイムを室内に取り込もうとした。
しかしその時、ぶつかり合ったパイプの音がいつもより鈍いことに気付いた。
6本あるパイプのうちの1本を覗くと、小さなカエルが隠れているのを発見。他の4本にも、同じようにカエルが入っていた。
Here are some still pics of the froggies #HurricaneDorian pic.twitter.com/sysl18NUSx
— Florida Wolfman (Mac) ️ (@PooltoyWolf) 3 September 2019
その様子を動画と写真に収めたパトリックさん。自身のツイッターに投稿すると、たちまち拡散した。
So I went to put away my wind chimes for #HurricaneDorian, and...
— Florida Wolfman (Mac) ️ (@PooltoyWolf) 3 September 2019
pic.twitter.com/I80tQW1UNZ
【パイプはカエルの密かな隠れ家だった!?】
パトリックさんによると、実はウィンドチャイムのパイプの中にカエルが隠れていたのは初めてではないという。
「太陽や風、過度の水から逃れるために、カエルは日中パイプの中で眠るのが好きなようだ」とパトリックさんはツイートしている。
それでも、一度に数匹ものカエルがパイプの中に入っていたのを見たのは、今回が初めてだったようだ。
【カエル一家は安全な場所へ移動】
小さな生き物でも自然界で生きていると、ハリケーンなど災害の予兆を感じるものなのだろう。
カエルは、家族でパイプの中にそれぞれ避難したとみられているが、ウィンドチャイムは地面から3メートルほどの高さに吊るされてあり、「一体どうやって入ったのか!?」と不思議がるツイッターユーザーらに、パトリックさんは「ネバネバした足を使って家の壁を上り、入ったに違いない」と答えている。
Many are asking how the frogs actually got inside the chime tubes. Tree frog species have very sticky toes! They can climb up and over almost any surface...these guys simply climbed up the walls to get to the chimes!
— Florida Wolfman (Mac) ️ (@PooltoyWolf) 3 September 2019
その後、パトリックさんはパイプの中にいるカエルの一家を、裏庭の池の後ろにある緑豊かなヤシの葉の奥深くに解放したこと、そこはカエルたちが十分雨風を凌ぎ安全な場所であることをツイートした。
パトリックさんの小さな生き物への親切行為は、ユーザーらの間で称賛の声があがった。
幸いにも、その後フロリダ中部はドリアンの被害をほぼ免れた。きっとカエル一家も無事でいることだろう。
なお、カエルの投稿が予期せぬ拡散をしたことから、パトリックさんは自身のツイッターで、「被害に遭ったバハマの人たちのために、みんなで寄付をしよう」と呼びかけている。
References:thedodoなど / written by Scarlet / edited by parumo
記事全文はこちら:たしかにそこなら暴風雨をしのげるね。ハリケーンから避難したカエル一家が意外な場所で発見される(アメリカ) http://karapaia.com/archives/52282162.html