愛する人の亡き後、遺体からタトゥーを切除して壁掛けに加工するアートワークサービスを葬儀屋が提供(アメリカ)

愛する人の亡き後、遺体からタトゥーを切除して壁掛けに加工するアートワークサービスを葬儀屋が提供(アメリカ)


 愛する人が亡くなった時、遺族の悲しみを思い出に変える方法は、その国の文化や宗教により異なるだろう。故人への思い出を、形に残るもので記念としてずっと大切に保管しておきたいと思う遺族も少なくない。

 アメリカのオハイオ州で葬儀屋を経営する父子は、そうした遺族らの希望を叶えるために、2年前からあるサービスを始めた。

 それは、故人のしていたタトゥーを切除し、バランスよくフレームに入れ、壁掛けにしたアートワークだ。

 そのアイデアには賛否両論あるようだが、遺族らからは年間100件ほどの依頼があるという。
【アイデアは飲み会の会話がきっかけ】

 オハイオ州クリーブランドで親子にわたり葬儀屋を経営するマイケル・シャーウッドさんと息子のカイルさん(28歳)は、2年前に友人たちとのある飲み会の席で、興味深い会話に行きついた。

 ひとりの友人が「自分が死んだら、(自分の)タトゥーを保存したい」と言ったのだ。

 その時、マイケルさんとカイルさんは友人の言葉を笑い飛ばしただけだった。しかし、後日友人から強く勧められ、そのアイデアを提供することに決めた。


【故人のタトゥーを壁掛けにしたアートワーク】

 ひょんな会話がきっかけでSave My Ink Foreverを設立したマイケルさんは、愛する人を喪い悲嘆に暮れる家族に、タトゥーが施された皮膚を羊皮紙のようなアートワークとして遺族の思い出に永遠に残るようフレームに収め、自宅に飾ることができる選択を提供するサービスを思いついた。

[動画を見る]

 現在、その仕事を父から受け継いでいる息子のカイルさんは、このように話している、

人は、故人の遺灰や遺骨を骨壺に入れてマントルピースに置いたり、愛する人の名を彫った墓石を訪れたりするでしょう。それなら、思い出としてタトゥーを残す方法があってもいいのではと思いました。

タトゥーをしている人はそれぞれですが、中には大きな意味を込めてそのタトゥーを彫る人もいます。

そして、家族にとっても愛する人のタトゥーは、意味ある感傷的な価値となります。そんな思い入れのあるタトゥーを、“アート”に変えるサービスを私たちは提供しています。

[動画を見る]

【プロセスが完成するまでは3~4か月、気になる価格は?】

 遺族から依頼を受けると、Save My Ink Foreverはタトゥー切除キットと説明資料を、遺族の葬儀ディレクターへ郵送する。

 マイケルさんいわく、中にはSave My Ink Foreverの仕事に理解を示すことができない葬儀ディレクターもいるが、遺族の希望や意向を何よりも尊重してくれる葬儀ディレクターと仕事をシェアしているという。

 タトゥー切除は、故人の死後72時間以内に葬儀場で行われ、乾燥した防腐剤に入れられてSave My Ink Foreverに出荷される。

 もちろん、これらのプロセスは遺族の完全な同意のもと行われており、プロセスの段階は定期的に遺族に知らされる。

 また、伝統的な埋葬・火葬時の儀式を決して損なうことなく、故人に尊厳と尊敬を払うためにも、顔と生殖器のタトゥーはそのままにしておくというポリシーを持っている。

 全ての作業が完了するには3~4か月の月日を要し、出来上がったアートワークはUVガラス付きのカスタムフレームに収納され、遺族のもとへ送られる。


 例えば、5インチ(約12.7cm)×5インチのタトゥーの場合、保存・発送・カスタムフレームを含むプロセス全体の費用は1599ドル(約174000円)で、1インチサイズが大きくなるごとに100ドル(約10900円)の追加料金が加算されていく。

 壁掛けになったタトゥーのメンテナンスは一切必要なく、遺族にとっては故人の思い出がファインアート同様に扱うべき価値あるアートへと変身する。

[動画を見る]

【依頼が殺到しおおむね好評だが、中には否定的な声も】

 このサービスを始めて2年。すでに年間100件ほどの依頼があるというカイルさん。アメリカでは日本と違いタトゥーは広く受け入れられており、多くの人が自分のアイデンティティを示すためにタトゥーを入れている。

 しかし、中にはこのサービスについて否定的な声もあがっているという。

遺体から衣服やマスクを作った、アメリカの猟奇的殺人犯エド・ゲインと比較されたこともあります。

私たちは、残された遺族の希望や意思を尊重し、彼らの最後の願いを叶えるためにサービスを提供していますが、皮膚からランプシェードや本の表紙などを作ってほしいというリクエストには応えておりません。

サービスを受けるにおいて、一番大切にしているのが遺族の気持ちです。愛する人をどのようにして思い出として保つべきか、ということに焦点を置いています。

普段からタトゥーに否定的で非常に保守的な人たちは、どのような思い入れがあって故人がそのタトゥーをしていたのかということを理解することは困難でしょう。

私たちのビジネスが、タトゥーをしている全ての故人を対象にしているわけでもないし、そのつもりもありません。

遺族の意向により叶えられる壁掛けは、遺族にとって自宅でゆっくりと故人の思い出に浸ることができる特別なものです。あくまでもそれを望む遺族のためにサービスを提供しています。

 ちなみに、ヨーロッパではオランダのあるタトゥーショップが、タトゥーの保存も行っているようだが、アメリカ国内ではSave My Ink Foreverのみがそのサービスを行っているということだ。

References:Mirrorなど / written by Scarlet / edited by parumo

記事全文はこちら:愛する人の亡き後、遺体からタトゥーを切除して壁掛けに加工するアートワークサービスを葬儀屋が提供(アメリカ) http://karapaia.com/archives/52283886.html

あわせて読みたい

カラパイアの記事をもっと見る

トピックス

今日の主要ニュース 国内の主要ニュース 海外の主要ニュース 芸能の主要ニュース スポーツの主要ニュース トレンドの主要ニュース おもしろの主要ニュース コラムの主要ニュース 特集・インタビューの主要ニュース

ライフスタイルニュースアクセスランキング

ライフスタイルランキングをもっと見る

コメントランキング

コメントランキングをもっと見る
2019年10月26日のライフスタイル記事

キーワード一覧

このカテゴリーについて

生活雑貨、グルメ、DIY、生活に役立つ裏技術を紹介。

通知(Web Push)について

Web Pushは、エキサイトニュースを開いていない状態でも、事件事故などの速報ニュースや読まれている芸能トピックなど、関心の高い話題をお届けする機能です。 登録方法や通知を解除する方法はこちら。