
image by:LUXE REALTY / ZILLOW
ちょっと変わったところに住んでみたい?廃墟好き?ならば良い物件がある。
アリゾナ砂漠のど真ん中にある、かつて大陸間弾道ミサイル(ICBM)が格納されていた巨大地下複合施設がドドーンと売り出し中なのだ。
広さはなんと14690坪、お値段が知りたいって?
意外とお得な感じになっている。
【大陸間弾道ミサイル、タイタンIIが収納されていたミサイルサイロ】
1963年に実戦配備されたタイタンIIは、アメリカ本土から北半球のどこにでも狙いを定めることができた大陸間弾道ミサイル(ICBM)だ。
かつて搭載されていたW-53熱核弾頭は、TNT爆薬900万トン相当の威力を誇り(ヒロシマ型原爆は1万6000トン相当)、主にソ連と中国に睨みを利かせていた。
またタイタンIIはアメリカが初めてミサイルサイロを採用したミサイルでもあり、地下のサイロから打ち上げることで、発射まで60秒と非常に優れた即応性を実現していた。
全米にはそうしたミサイルサイロが点在しており、今、売りに出されているアリゾナ州ツーソン郊外のサイロもそのうちのひとつだ。
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S1E1 - Owning a Titan II Missile Silo - The First Full Tour
【4300万円で手に入る14690坪の広大な土地】
物件は、有刺鉄線のフェンスで囲まれた12エーカー(14690坪)の広大な土地だ。それでいて、不動産仲介業者が掲示する価格はたったの?39万5000ドル(約4300万円)である。
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image by:Department of Defense
地上から地下へと伸びる梯子を降りれば、そこにあるのはミサイル発射管制複合施設(LCC)。ここはタイタンIIのクルー3名、ミサイル戦闘クルー司令官、ミサイル戦闘クルー副司令官、弾道ミサイル分析技師、ミサイル施設技師が実際に暮らしていたところだ。
想像してごらん、目と鼻の先には本物のICBMがあったわけだ。その緊張感が毎日ピリピリと押し寄せてくる。
生活スペースは十分な広さがあり、実際に見学してみれば、どんなライフスタイルを送れそうかイメージがつきやすいだろう。
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【ただし配管、電気、水など、リフォームが必要】
LCCの内壁は剥き出しで、露出した金属はサビが進んでいるが、比較的清潔そうに見える。
ただし配管の類はなく、汚水処理システムを導入しなければならないと不動産の掲示には注意書きがある。また、電気も水もきていないらしいので、これも準備しなければならない。井戸を掘れば水は確保できるようだ。
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一応、人口50万人の都市、ツーソンまで車で20分の距離なので、買い物に困ることはなさそうだ。人里離れた場所ではあるが、離れ過ぎてはいないということだ。
ついでに言うと、施設は完全に地下に作られたもので、地上からはほとんど何も見えない。しつこいセールスマンや勧誘がこないお家が欲しいというのなら、ぴったりだろう。
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written by hiroching / edited by parumo
記事全文はこちら:アメリカの地下大陸間弾道ミサイル複合施設がナウオンセール(アリゾナ砂漠) http://karapaia.com/archives/52284902.html
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