
tntemerson
さて前回、南米コロンビアで蔓延する悪魔に対抗するべく、ヘリコプターを使用し上空から聖水を撒くという大規模な悪魔祓いが実施されるという話をお伝えしたが、今回の舞台はアメリカである。
アメリカのルイジアナ州にある田舎町で、大量の聖水を農薬散布機に積み込んで、上空から散布するという試みが行われた。
この目的は悪魔祓いではない。街中に祝福をもたらす為である。
【教区の神父、地域全体を祝福するアイデアを宣教師から得る】
ルイジアナ州南西部カウ・アイランドにあるローマ・カトリック教会のマシュー・バルザーレ神父は、地域信徒らへの祝福を最大限に行いたいと考えていた。
しかし、一度に地域の信徒全員を祝福するとなると教区が広すぎて困難なため、神父はカウ・アイランド出身で現在オハイオ州に駐在している宣教師に相談したところ、上空から聖水を散布するアイデアを与えられた。
【農薬散布機に聖水を積み込み、上空から散布】
12月22日、聖アン教会の信徒たちはミサが終わった後、100ガロン(約379リットル)の水を自宅から持ち寄って、教会から徒歩5分の距離にある飛行機の離着陸場へ向かった。
[動画を見る]
自身も水を運び込んだバルザーレ神父は、飛行場に積み込まれた大量の水に祈りを捧げて聖別し、聖水にした。
[動画を見る]
そしてパイロットに、教会や学校、食料品店、その他人が集まる施設など、特定の場所に聖水を散布するよう指示。
[動画を見る]
聖水で満たされた農薬散布機は、その後上空を旋回し、聖水を散布した。
カトリックの信仰は歴史深く、この町の聖職者は収穫時期を含む1年の特定の時期に、畑や地域社会を聖水で祝福するのが伝統的習慣になっているようだ。しかし、これほど大量の水を聖別し、聖水にしたのは初めてだとバルザーレ神父はメディアの取材で語った。
信徒のために、バケツいっぱいの水を祝福したことはありますが、今回のような経験は初めてです。これなら、短い時間でより多くの地域を祝福できることを知りました。
飛行機による聖水散布は、地域に200世帯住む信徒の間では好評だったので、今後は、飛行機で搬送できる限度量300ガロン(約1136リットル)に増量し、恒例行事にしていく予定です。
[動画を見る]
【事前連絡受けていた住民ら、上空からの恵みを見守る】
“聖なる使命”を実行するにおいて、飛行機は事前に綺麗に掃除され、農薬散布機を使用したことが地域住民らにとって不安や混乱を招かないように予め連絡をしたと神父は話している。
また、農薬散布の時期ではないことから、飛行機から散布された液体が化学物質ではないことを住民らは知っており、当日は家から出て上空から散布される聖水を多くの住民らが見守っていたという。
この1件がメディアで報じられると、全国の教会から「空からの祝福」についての問い合わせが殺到したそうだ。
References:npr.orgなど / written by Scarlet / edited by parumo
記事全文はこちら:聖水を農薬散布機で上空から散布「町全体に祝福を」(米カトリック教会) http://karapaia.com/archives/52286005.html
編集部おすすめ