4歳で絵の才能に目覚めたドイツの美少年、7歳にしてピカソの再来と言われるも、本人はサッカー選手になりたいらしい


 時に、偶然開花した才能によって将来とんでもない大物になるという人は稀に存在する。ドイツに住む7歳少年の場合は、幼少期に描いた絵から両親がその才能を見出した。


 現在、“プレスクール・ピカソ(子供のピカソ)”というニックネームで呼ばれている少年は、既にアート界ではその名を知らない人はいないほどで、彼の作品は高額な値段で取引されているという。
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Mikail Akar / Abstract Painting/ Abstrakte Kunst Abstract Art

【4歳で絵の才能が開花】

 ドイツに住むミハイル・アカール君の絵の才能に両親が気付いたのは、ミハイル君が4歳の時だったそうだ。

 ミハイル君は、他の子供同様、小さい頃から既に多くのおもちゃを買い与えられており、ごく普通ではあるが恵まれた環境で育てられてきた。

 両親は、ミハイル君が4歳の時にもっと創造性を持たせてみようと、キャンバスと手形用の絵の具を買い与えた。

 息子には物質的なもので満たされる生活ではなく、何か異なる別のものを手に入れてほしいという願いを常に抱いていた両親ではあったが、それが絵画の才能だとはその時はもちろん予想していなかった。

 しかし、ミハイル君は最初のキャンバスに優れた才能を発揮し、父親ケレムさんを驚かせた。

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最初、あまりの出来の良さに妻が描いたと思ってしまったほどです。息子が描いたと知って、この素晴らしさは偶然かもしれないと思い、2枚、3枚と描かせてみたところ、息子の才能が明らかになったのです。

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【“プレスクール・ピカソ”の名を持つミハイル君】

 現在7歳のミハイル君は、すっかりアート界では有名になった。彼の絵は、世界中で数千ドルの価値となり、ファンに購入されているという。

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 去年12月にはベルリンのプライベートギャラリーで、ミハイル君の作品のプレゼンテーションが行われたが、ある訪問者はミハイル君の絵を見て、小学校にあがる前のプレスクールの子供が描いた絵とは到底思えないほど、作品のバランスとハーモニーが絶妙だと感心の声をあげたそうだ。

 抽象的な絵を専門的にしているミハイル君は、父親のボクシンググローブを着用してキャンバスを打ち抜いたりする技法も使っている。


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【周りは天才画家と期待するも、本人はサッカー選手になりたい】

 評論家からは、「あまり強いプレッシャーを与えない限りは、彼のアーティストとしての将来は明るいだろう」と述べているが、どうやらミハイル君自身の将来の夢は異なるようだ。

 どれだけ周りがミハイル君の才能を称賛しても、ミハイル君自身の夢は一流アーティストになることではない。

大きくなったら、サッカー選手になりたいんだ。絵を描くのはすっごく時間がかかるし、とても疲れるんだ。ボクシンググローブを使った絵は特にね…。

 このように話す息子とは対照的に、両親にはその才能を生かし続けてほしいという願いがあるようだ。

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 まだ7歳というミハイル君に、「あまりプレッシャーを与えないようにし、週一もしくは月一のペースで、本人がやりたい時に描かせている」と主張しているケレムさんだが、やはり息子の画家としての成功が、両親の人生を大きく変えたことを認めている。

 元は営業マンだった父親とリクルート会社勤務だった母親は、現在ではフルタイムでミハイル君のマネージメントをして生活しており、ミハイル君のブランドを確立するための代理店も開設した。

【展示会で売れた絵の収益は、慈善団体へ寄付】

 ミハイル君の最新の絵画コレクションは、『マヌス11』と呼ばれるもので、サッカーチーム「バイエルン・ミュンヘン」のゴールキーパーであるマヌエル・ノイアー選手とのコラボだった。

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Mikail Akar/ Private Exhibition in Berlin/MANUS 11 Preview/Berlin Blog

 その展示会では、ミハイル君の作品の1つが11000ユーロ(約134万円)で販売され、収益はノイアー選手が設立している児童支援の慈善団体『unitedcharity.de』へ寄付されたということだ。

 ちなみに、ミハイル君の作品はインスタグラムYouTubeでシェアされている。

written by Scarlet / edited by parumo
追記:(2020/1/15)本文を一部訂正して再送します。


記事全文はこちら:4歳で絵の才能に目覚めたドイツの美少年、7歳にしてピカソの再来と言われるも、本人はサッカー選手になりたいらしい http://karapaia.com/archives/52286615.html
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