豚を抱っこしてくれる人募集中!放棄された豚に人間への信用を取り戻させる試み(アメリカ)

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 アメリカのサウスカロライナ州にある動物保護施設には、飼育放棄されたり、虐待され放置されたりした豚が保護されている。施設では、その豚たちと触れ合ってくれるボランティアを募集中だ。

 その役割は、豚に話しかけたりクッキーを食べさせたりして、豚と一緒に過ごしてくれるだけでいいそうだ。

 知的な豚は順応力が高く、人と触れ合うことで信頼関係が生まれる。豚たちをペットとして迎え入れてくれる家族との養子縁組に向けた取り組みだ。
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【2018年に過酷な状況にいた豚225頭を保護】

 サウスカロライナ州リースビルにある動物保護施設『Cotton Branch Farm Sanctuary(コットン・ブランチ・ファーム・サンクチュアリ)』は、2018年12月にケンタッキー州で飼育放棄され、虐待されていた225頭の豚を救出した。

 高齢の豚には安全な避難場所を提供し、まだ若い100頭あまりの豚は、ペットとして引き取ってくれる里親を探しており、これまで75頭に飼い主が見つかった。

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 同施設は、動物のケアをしながら家畜保護区の重要性について世間の人々に知ってもらうことを目的とし、ボランティアたちで運営されている。

 今回、残った豚たちが里親を見つける前に、人との良好な関係を築く必要があると判断した施設側は、豚と触れ合ってくれるボランティア募集の告知をSNSで行った。

【豚の抱っこ係をしてくれるボランティアを募集】

 FacebookやTwitterの告知には「豚の抱っこ係募集!豚と素敵な時間を過ごしませんか?」というキャプションの他、このように記されている。

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救出した豚たちには、いずれ素晴らしい里親を見つけて養子縁組してあげたいと思っています。そのためにも、人と触れ合うこと、人になれることが必要です。私たちは、このかわいい豚を引き取ってくれる永遠の家を求めています。

 また、施設側はボランティアたちが豚の生活に大きな違いをもたらすカギとなることも説明している。


 施設の事務局長ジョシュア・カーペンター・コスナーさんは、今回の募集について次のように語っている。

救助した豚は、多くの数の中で暮らしていたため、人に慣れていません。でも豚は犬よりも訓練がしやすく、なによりとても賢いので、一緒に時間を過ごせばすぐになついてくれることがわかりました。

ボランティアたちが、豚と寄り添うことによって、豚が人間に馴れて社会性を身に着ければ、より早く里親を見つけることができるでしょう。

どの動物にもいえることですが、特に過酷な状況から保護した動物たちには、養子縁組の前に人と触れ合う時間を持たせることがとても重要です。

様々な人や環境に触れることにより、発生する可能性のある問題への不安を減らすこともできるのです。

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【世界中から募集が殺到し嬉しい悲鳴】

 豚の抱っこ係の役割は、豚に話しかけながらお腹を優しく撫でてやったり、クッキーをあげたりして、豚と一緒にまったりした時間を過ごすことだ。

 ボランティアは16歳以上なら誰でも応募可能だが、18歳未満の場合は親もしくは法的に認められた保護者が付き添う必要があるという。

 サウスカロライナまで行くことが叶わないが支援したいという人たちは、施設のサイトから寄付もできる。

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 現在、Facebookでの募集が世界中から注目を浴び、多くの応募が寄せられているそうだ。既に数か月先まで予定が埋まったという施設側は、この反響に嬉しい悲鳴をあげている。

References:delish / mentalflossなど / written by Scarlet / edited by parumo

記事全文はこちら:豚を抱っこしてくれる人募集中!放棄された豚に人間への信用を取り戻させる試み(アメリカ) http://karapaia.com/archives/52287436.html