
美しい熱帯魚や興味深い水生生物の生態を鑑賞できるアクアリウムに癒される人の中には、熟練のアクアリストの動画をお気に入りにする人もおおぜいいる。
近年YouTubeで人気を博しているのは、水槽でいろいろな試みや生物の飼育方法を紹介するアクアリストの動画だ。
植物と水生生物の生態系のバランスのために有機土を使う水槽を2年前に開始。そのメンテナンスなども公開するFoo the Flowerhornがこのほど披露したのは興味深い餌やりシーン。
きれいに手入れした水槽に軟らかく煮たニンジンのスライスを投入。それを待ち受けていたのはたくさんのエビたちである。ニンジンがきれいに丸のまま薄くなり、綺麗になくなっていく様子は必見だ。
[動画を見る]24th Month – (Carrot Feeding Frenzy) NO filter, NO CO2, NO Ferts 5 Gallon Nano Tank
【土壌を使ったウォルスタッド方式の水槽】
Foo the Flowerhornさんによると、この水槽は植物と水生生物の両方にバランスの良い生態系を作り出す「ウォルスタッド方式」で成り立っている。
この方式はダイアナ・ウォルスタッドという科学者の著書「Ecology of the Planted Aquarium」を参考にしたもので、水槽の下に敷いた土壌が藻類の成長を抑制する水草などを育て、魚の排せつ物や毒素をリサイクルするという説に基づいている。
そのため土は必須の要素であり、土が無ければ循環に必要な植物がうまく育たないといそうだ。
ちなみにこの水槽のサイズは5ガロン(約19L)。化学肥料不使用の有機土壌にマツモやパールグラス、グッピーグラスなどの水草を植えていて、フィルターの設置や二酸化炭素の添加はしていない。
以下は最初に水槽をセットした時の様子
[動画を見る](Setting Up) NO filter, NO CO2, NO Ferts 5 Gallon Nano Tank
【2年目の水槽で元気に暮らす生物たち】
今回の映像はこの方式を始めて24か月目の様子だ。
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伸びすぎた水草を整えたり、換水や清掃などのメンテナンスがこまめに行われている水槽内では、小さなエビたちが快適そうに暮らしている。
卵を抱くエビや、スネール(巻貝)もちらほら。
ここにはさまざまな色のヤマトヌマエビやシナヌマエビ、貝類のほか、スズキ目ゴクラクギョ科に属する熱帯魚ピグミーグラミーが同居している。
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Foo the Flowerhornさんはこの魚をルームスターと名付けているが、カメラを避けて朝に動き回るため、会うチャンスがなかなかないそうだ。
【柔らかく煮たニンジンを投入!さて反応は?】
さてメンテナンス済みの水槽によく煮たニンジンを投入!
反応はどうかな?
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するとエビたちが一斉にやってきて…
ニンジンをむさぼり始めた!
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ニンジンでお腹がいっぱいになったエビもいる。
このエビはヌマエビ科のヤマトヌマエビだ
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8時間後、食欲旺盛なエビたちに食べ尽くされ
外側の皮だけになったニンジンを回収。
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その後、シャイなルームスターが再び登場!
愛らしい姿をチラ見せするとまた奥に隠れてしまった。
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最後の最後に愛猫カリーが出没し、この日の撮影は終了。
カリーは水槽に張り付いている飼い主を迎えに来たのかな?
【エビがニンジンを食べるとは!驚きの声も】
2019年末に投稿されたこの動画の再生数は1600万回を突破。観賞魚を趣味にするアクアリストのコメントだけでなく「エビたちの意外な嗜好に驚いた!」「美しい水中の世界にただただ癒される」という声が多数寄せられている。
他にもお気に入りの魚シクリッド(カワスズメ)の飼育方法を紹介するなど、水生生物や水槽にまつわる多様な趣味を紹介するFoo the Flowerhornさん。彼の動画に興味がある人はこのチャンネルをチェックだ。
References:youtubeなど /written by D/ edited by parumo
記事全文はこちら:そこには生態系が宿っていた!水槽の中を24か月観察したタイムラプス動画(ニンジン投入編) http://karapaia.com/archives/52287709.html
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