
70年前に発見された隕石から地球上には存在しない鉱物が見つかるなど、鉱物をめぐるロマンは尽きないものだが、ネットでは架空の鉱物のCG動画が脚光を浴びている。
イギリスのCGデザイナーが手がけた結晶は、実在する鉱物と見まごうほど超絶リアル。
地球のどこかにあるかもしれない未知なる新種をイメージした魅惑の映像をごらんいただこう。
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【これがCGだと!?3Dデザイナーによる未知の鉱物】
この映像はロンドンを拠点とする3Dデザイナーのダン・フーパートが手がけたWaiting to Be Foundという作品だ。
モーショングラフィックスとデジタルアートに関心がある彼は、リアルなCGで「未知の鉱物」の視覚化を思いついた。
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地球のどこかで育ってそうな結晶をイメージしたこの作品は、数百年から数千年かけて堆積する架空の鉱物をリアルに表している。
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その過程で起こりうる亀裂なども含め、実在する鉱物の成長記録と見まごうような映像は、CGとわかっていても目を疑うほどの完成度。
[画像を見る] なお今回の映像はHOUDINIという3DCGソフトウェアで作成したもので、レンダリングにAmazon Redshiftを用いているそうだ。
【既存の鉱物から新種の鉱物を見つける研究】
彼によると、このプロジェクトは鉱物学者のある研究がもとになっている。
それは既知のデータを手がかりに未知の鉱物を探すというもので、すでにある鉱物パターンや地質データを詳細に分析することで、地球に眠っているであろう鉱物を特定する試みだ。
以下はフーパートが引用した研究に関する記事の一部だ。
国際鉱物学連合IMAは現在、約5,000の異なる鉱物種を認めている。主要な岩石を形成するケイ酸塩や炭酸塩など、よく知られている鉱物は世界中で豊富に見られる。
だが、そのほとんどはいくつかの既知の事象に基づき文書化されている。科学者が地球に豊富にある鉱物を新たにいくつも発見する可能性は低いが、大量の希少鉱物なら今後見つかるかもしれない
【10年で1000種!新鉱物の発見頻度は案外高い?】
というか今までにない鉱物なんてそう簡単に見つかるのかな?と思いきや、なんとIMAは過去10年間で1000種もの新しい鉱物をリストに加えているという。
そういやつい最近も紫外線で光るユーパーライトが見つかったし、人間の活動でできる新鉱物なんかも含めると新種はまだまだ見つかりそう。
なら、この映像の鉱物と似てる新種が発見される可能性もゼロじゃない。それも一つのロマンってやつよのう。
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未知なる鉱物に思いを馳せるダン・フーパートの作品に興味がある人はインスタグラムのアカウント@danhprtをチェックだ
References:laughingsquidなど /written by D/ edited by parumo
記事全文はこちら:こんな鉱物見たことない!未知の鉱物のCGで作り上げたリアリティ溢れる魅惑のクリスタル http://karapaia.com/archives/52290206.html