
強烈な酸を噴射する甲虫 image credit: youtube
小さな甲虫は、羽根があっても蜂や蠅などのように素早く飛ぶことができないものもいる。そのため、捕食者から身を守るための防御機能を体内に備えていることが多い。
今回、イギリスのBBC Earth『Natural Curiosities』からのビデオクリップは、ボンバルディア・ビートルとオグビスター・ビートルという2種の甲虫が、捕食者に襲われそうになった時に、毒酸を強烈な勢いで噴霧することで撃退する姿が紹介されている。
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Bombardier Beetle Sprays Acid From Its Rear | Life | BBC Earth赤蟻を餌にして毒酸を体内に蓄えるオグビスター・ビートル 南アフリカに主に生息するオグビスター・ビートルは、赤蟻を餌にすることで捕食者への攻撃手段を得ているユニークな甲虫だ。
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オグビスター・ビートルは、赤蟻を食べることで「蟻酸」と呼ばれる毒性の酸が抽出され、体内に蓄積される。
動画では、オグビスター・ビートルが自分を狙ってくるマングースに向かって、お尻を向けて蟻酸を噴射する様子が捉えられている。
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目に毒酸を吹き付けられたマングースは、苦痛の表情を浮かべており、撃退を余儀なくされたようだ。化学反応を起こした高温の酸を噴霧するボンバルディア・ビートル 一方、南極以外の大陸に生息するボンバルディア・ビートルは、別名「爆撃虫」と呼ばれているほど、捕食者に凄まじい攻撃で抵抗する甲虫だ。
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ボンバルディア・ビートルは、体内に貯蔵庫となる器官を持っており、体内で作られたハイドロキノンと過酸化水素という2種類の化学物質を蓄えている。
敵に襲われそうになると、それらは化学反応を引き起こして開閉できる噴射口から、100度を超える沸騰した液体をジェットのように高圧で勢いよく放出する。
その速さは、毎秒約500パルスにもなるという。
噴霧される化学溶液は、高温のためにもはやガスのように蒸発してしまうこともあるが、ベンゾキノンという刺激性物質も含まれているため、噴霧された捕食者を一度で撃退するのに十分なパワーを持っている。ボンバルディア・ビートルを食べたカエル、吐き出す
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Bombardier beetle escapes from a toad’s stomach after launching a chemical attack
こちらの動画は、ボンバルディア・ビートルを食べたカエルがどのような反応をするか実験を試みたものだ。
素早い舌の動きで食べられてしまったボンバルディア・ビートルは、カエルの胃の中で強烈な高温化学溶液を噴射したようだ。
88分後、カエルは甲虫を吐き出した。ボンバルディア・ビートルは、カエルの体内で胃液にまみれていたにも関わらず、生きていた。
カエルも一見無傷のように見えるが、恐らく胃の中は100度にものぼる化学液が火炎放射器のように噴射されたため、火傷を負っていることは間違いないようだ。
小さな甲虫にしては強力過ぎると言える攻撃手段。しかしこれもまた、野生の中で身を守る方法として生物たちに備えられた自然の力と呼べるだろう。
written by Scarlet / edited by parumo
『画像・動画、SNSが見れない場合はオリジナルサイト(カラパイア)をご覧ください。』
小さな甲虫は、羽根があっても蜂や蠅などのように素早く飛ぶことができないものもいる。そのため、捕食者から身を守るための防御機能を体内に備えていることが多い。
今回、イギリスのBBC Earth『Natural Curiosities』からのビデオクリップは、ボンバルディア・ビートルとオグビスター・ビートルという2種の甲虫が、捕食者に襲われそうになった時に、毒酸を強烈な勢いで噴霧することで撃退する姿が紹介されている。
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Bombardier Beetle Sprays Acid From Its Rear | Life | BBC Earth赤蟻を餌にして毒酸を体内に蓄えるオグビスター・ビートル 南アフリカに主に生息するオグビスター・ビートルは、赤蟻を餌にすることで捕食者への攻撃手段を得ているユニークな甲虫だ。
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オグビスター・ビートルは、赤蟻を食べることで「蟻酸」と呼ばれる毒性の酸が抽出され、体内に蓄積される。
動画では、オグビスター・ビートルが自分を狙ってくるマングースに向かって、お尻を向けて蟻酸を噴射する様子が捉えられている。
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目に毒酸を吹き付けられたマングースは、苦痛の表情を浮かべており、撃退を余儀なくされたようだ。化学反応を起こした高温の酸を噴霧するボンバルディア・ビートル 一方、南極以外の大陸に生息するボンバルディア・ビートルは、別名「爆撃虫」と呼ばれているほど、捕食者に凄まじい攻撃で抵抗する甲虫だ。
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ボンバルディア・ビートルは、体内に貯蔵庫となる器官を持っており、体内で作られたハイドロキノンと過酸化水素という2種類の化学物質を蓄えている。
敵に襲われそうになると、それらは化学反応を引き起こして開閉できる噴射口から、100度を超える沸騰した液体をジェットのように高圧で勢いよく放出する。
その速さは、毎秒約500パルスにもなるという。
噴霧される化学溶液は、高温のためにもはやガスのように蒸発してしまうこともあるが、ベンゾキノンという刺激性物質も含まれているため、噴霧された捕食者を一度で撃退するのに十分なパワーを持っている。ボンバルディア・ビートルを食べたカエル、吐き出す
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Bombardier beetle escapes from a toad’s stomach after launching a chemical attack
こちらの動画は、ボンバルディア・ビートルを食べたカエルがどのような反応をするか実験を試みたものだ。
素早い舌の動きで食べられてしまったボンバルディア・ビートルは、カエルの胃の中で強烈な高温化学溶液を噴射したようだ。
観察していた研究者らが噴射の音を聞いたことがクリップに記されている。
88分後、カエルは甲虫を吐き出した。ボンバルディア・ビートルは、カエルの体内で胃液にまみれていたにも関わらず、生きていた。
カエルも一見無傷のように見えるが、恐らく胃の中は100度にものぼる化学液が火炎放射器のように噴射されたため、火傷を負っていることは間違いないようだ。
小さな甲虫にしては強力過ぎると言える攻撃手段。しかしこれもまた、野生の中で身を守る方法として生物たちに備えられた自然の力と呼べるだろう。
written by Scarlet / edited by parumo
『画像・動画、SNSが見れない場合はオリジナルサイト(カラパイア)をご覧ください。』
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