なんというインテリジェント・デザイン!立派なヒゲをはやしたように見える鳥「ヒゲガラ」

顔のおヒゲデザインがキュートなヒゲガラ image credit:instagram
 顔の印象をガラリと変えるヒゲは古くから男性の身だしなみやファッションの一部になってるが、実は鳥界にもご立派なヒゲをもつ個体がいたりする。
 
 ヒゲガラというこちらの鳥は、その名の通りくっきりした黒いヒゲ模様で知られる。


 その形といい色といい、何やらありがたい教えなんかを説いてくれそうなヒゲ具合にゃもうびっくり。天然の柄にしては出来過ぎの感もあるヒゲガラ先輩にズームインだ。
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Bearded Reedling (Panurus biarmicus)

【黒いヒゲがアイデンティティ。その名もヒゲガラ】

 この映像はイギリスのランカシャーにあるRSPB レイトン・モス自然保護公園で暮らすヒゲガラの様子。

何やらお食事中のヒゲガラ先輩
餌をついばむと、完全にヒゲのように見える
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 ヒゲガラは日本でスズメ目チメドリ科ヒゲガラ属に分類されている。

 その名と見た目でおわかりのように最大の特徴は顔についてる黒い柄だ。実際は目周りからビシッとはいってるんだけど、パッと見じゃ風格のあるヒゲにしかみえない。

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【ヒゲがあるのはオスのみ!有ると無しではけっこう違う】

 ヒゲガラは体長は16.5cmほどと比較的小さく、英名はBearded Reedlingのほか「ヒゲのあるシジュウカラ」を意味する俗称でも呼ばれている。

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 小柄でも丸っこい卵みたいな体とやたら目立つ口ひげで識別しやすいことから地域の人に親しまれているようだ。

 だが実はこのヒゲ、なんとオスだけのものでメスにはないそうだ。

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 オスは青みがかったグレーの頭に大きなヒゲ、尾羽に黒い部分がある。一方メスはヒゲがなく、体色もわずかに薄めでくちばしの色が少し濃いという。
てかやっぱヒゲの有無で印象変わるわ。

【イギリスやヨーロッパの留鳥。日本ではレア】

 ヒゲガラの主な生息域はイギリスやヨーロッパの一部。季節ごとの移動などの「渡り」はめったにしない留鳥で、年間を通して河川や沼などで暮らしている。

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 基本的に雑食で昆虫や種子などを食す。繁殖期にはアシの葉や鳥の羽毛を使って営巣し、両親そろって卵をあたためるそうだ。

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 なお日本においてヒゲガラはペットとして輸入されている。一方、野生のヒゲガラの目撃例は少なく、ごくまれに迷った個体か、飼育中のカゴから逃げた個体が見られる程度だという。

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 てことで日本で野生のヒゲガラを見るチャンスは少ないが、のどかな地域で家ごもりな人はこの機会に窓からバードウォッチングも案外いいかも。身近にどんな鳥がいるのかチェックっておもしろそうじゃない?

References:demilked / wikipediaなど /written by D/ edited by parumo

記事全文はこちら:なんというインテリジェント・デザイン!立派なヒゲをはやしたように見える鳥「ヒゲガラ」 http://karapaia.com/archives/52290390.html
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