犬が寝る前にくるくる回る2つの理由【犬ライフハック】

犬が寝る前にクルクル回る理由 pablomaxim/pixabay
 犬を飼っている人なら、飼い犬が眠る前に同じ場所を4~5回くるくると回ってから体を横たえるという場面を何度も目にしたことがあるかもしれない。

 また、時には宝物を掘っているように枕を引っ掻いたり、頭をクッションにこすりつけたりした後くるくると寝床を回って、ようやく落ち着く犬もいるだろう。


 毎日欠かさず寝る前に行われる、まるで何かの儀式のような飼い犬のこの行動。単なる奇妙な癖と思ってしまう飼い主もいるようだが、実はくるくる回る行為には、日常のルーティーン以上の理由があったようだ。『Southern Living』などが伝えている。
【1.犬の祖先である野生の狼からの名残の安全確認】

 多くの専門家によれば、犬が眠る前にくるくる回る理由の1つとして「安全確認」の意味が含まれているという。

 犬の祖先は野生の狼であり、この行為は飼い犬に遺伝的素因として保持されているそうだ。

 つまり、安全ではない場所を寝床にしなければならなかった野生の狼が、安心できる寝床を作るために行った行為の名残というわけだ。


 野生の狼は、敵からの攻撃を防ぐために特定の方法で自己防衛をする必要性があると生まれながらにして知っていたことが推測されている。

 360度回転することで、就寝前に潜在的な捕食者が近くにいないか、脅威がないかどうかといった周囲の状況を確認する目的を持っていると専門家は説いている。

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【2.快適な睡眠スペースを作るため】

 飼い犬が、くるくるベッドの周りを回る時に、枕やクッションを引っ掻くような行動をすることがあるが、こちらも祖先だった野生の狼の本能的行為が残っているからだそうだ。

 ある説によると、野生の狼は眠る前に草むらなどを脚で踏み潰し、寝ようとしている場所にいる害虫やヘビなどを追い払い、石や棘、小枝などを取り除き快適な睡眠スペースを作ることを常としていたようだ。

 人間が、眠る前にベッドの毛布や枕を整え、快適に眠れるように準備するのと同様、野生の狼の特性を受け継いだ飼い犬も、居心地のいい寝床を確保しようとしてそのような行為をすると言われている。

 しかし、これらはあくまでも専門家らの「仮説」であり、犬がくるくる回る理由についての科学的検証を行った論文というのは、これまで存在していないということだ。


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PHILosophy 101 | why do dogs circle before lying down?

【寝床を過度に回り過ぎることは要注意】

 飼い犬の寝床のくるくる回りは、狼からの遺伝的素因の保持による行動であるということだが、だからといって飼い犬が野生化していくということはなく、単なる習性となっているので心配はない。

 ただ、犬が寝床を過度に旋回する時や鳴き声を伴っている時には要注意だそうだ。

 これは、犬が何らかの不快感を示していたり、不安を訴えたりしている可能性があるため、数回回っても落ち着きを見せないようであれば獣医の診察を受けることを専門家は勧めている。

written by Scarlet / edited by parumo

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