我が子でも、我が子以外でも。47羽のヒナのお世話をしていたカナダガンのカップル(カナダ)

47匹のヒナの面倒をみているカナダガンのカップル image credit:Mike Digout/Facebook
 動物界では、我が子以外にも無償の愛情を注ぐ個体が多く確認されている。時にそれは種の垣根まで超えるほどで、我々に驚きとともに感動を与えてくれるわけだが、カナダでも非常に珍しい光景が目撃されたようだ。


 カナダのサスカチュワン州の川沿いを散歩していた男性は、ある日たくさんのヒナを連れたカナダガンを発見した。

 日を追うごとにその数は増えていき、数えてみたところ、ヒナの数はなんと47羽!どうやらそのカナダガンのつがいは、我が子のみならず、他のカナダガンの子供たちも全員お世話をしていることに気が付いたという。
【たくさんのヒナを世話するカナダガンを目撃】

 カナダのサスカチュワン州サスカトゥーンに住むマイク・ディガウトさんは、コロナの影響で自宅ワークに切り替えて以来、自宅近くのサスカチュワン川沿いをよく散歩するようになった。

 自然写真家でもあるディガウトさんは、川沿いに住む野生生物たちを観察し、写真に収めていたが、ある日巣作りを始めようとしているカナダガン(カナダガモ)に目を留め、興味をそそられて観察を続けることにした。

 5月に最初の群れのヒナが孵化したことを知ったディガウトさんが、ビーバーが川岸にやって来るのを待っている間、カナダガンにも注目し続けていると、1羽の成鳥がかなりたくさんのヒナを連れていることに気付いた。

  数えてみたところヒナの数は16羽。やけに子だくさんだなと思ったディガウトさんだが、その後も毎晩川辺に行って観察を続けていた。

 するとヒナの数がどんどん増えてきてるじゃないか!

【カナダガンのカップルは、47羽のヒナの面倒を見ていた】

 5月21日には16羽だったヒナの数が、25羽、30羽となり、6月後半にはなんと47羽にも増えていた。どう考えても全員自分の子じゃないということに、ようやく気が付いたディガウトさん。

 成鳥は2羽いる。カップルなのかもしれない。2羽はどの子も分け隔てなくお世話をし、子育てにいそしんでいた。


 他の親から生まれたヒナたちをまとめて面倒を見ていたようだ。大人2羽で47羽のヒナの面倒をみるって結構大変なことなんじゃない?

 チョロチョロと動き回る黄色く小さなヒナたちは、まるで足の生えたテニスボールのようにも見えて、当初はカナダガンにあまり興味がなかったディガウトさんだが、そのキュートさにすっかり参ってしまったという。

 2羽のカップルは、辛抱強く、かつ完璧に、愛情たっぷりでヒナたちの面倒をみていたという。その光景は、ディガウトさんのFacebookでシェアされている。

【ヒナは3つの家族に分かれ、現在カップルは25羽のヒナを子育て中】

 ちなみに、その後ヒナたちは3つの家族に分かれていったが、このカップルは、今でも25羽のヒナたちの面倒を見ているそうだ。

 ヒナが成長して南に旅立つ時まで、親鳥は安全に子供たちを守っていくのだろう。動画にはすっかり大きくなったヒナたちが泳ぐ姿が収められている。

 カナダガンってヒナの子育てを、他の親がまとめて行う習性とかあるのだろうか?このカナダガンのカップルだけ特別なのだろうか?

 カナダガンに凄く興味がわいてきた。

[動画を見る]written by Scarlet / edited by parumo

記事全文はこちら:我が子でも、我が子以外でも。47羽のヒナのお世話をしていたカナダガンのカップル(カナダ) http://karapaia.com/archives/52292427.html
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