過去最大レベル。2階建ての家を3Dプリンターで作る様子を1分半で見る動画


 植物性の人工肉新しい皮膚など多様なものを造形できる3Dプリンターの進化はすさまじく、近ごろはかっこいい3Dプリンターハウスなるものまで誕生している件は以前お伝えしたが、ベルギーの会社が手がけた過去最大レベルの3Dプリンターハウスがネットで話題になっている。

 サステナブル(持続可能)な建築を目指すベルギーの建設会社Kamp Cが公開したこちらの家は、ヨーロッパ最大の3Dプリンターで造形した2階建てで、その建築面積はおよそ91平米もある。


 平屋どころか2階まで。従来より経済的で、利便性も可能性も広がりまくりの三次元造形工法を早回しで見てみよう。

[動画を見る]Eerste geprint huis in Europa op Kamp C - First printed house in Europe at Kamp C

【ヨーロッパ初!最大規模の三次元造形住宅】

 この映像は今年7月にヨーロッパ最大の3Dプリンターを所有するベルギーの建設会社Kamp Cが公開したもの。

 3Dプリンターによる組み立て不要の家は今までも何度か話題になっているが、同社によると今回完成した家はヨーロッパで初となる3Dプリンターハウスで、固定式3Dプリンターで丸ごと作った家としては過去最大となる。

 このプリンターは32 x 32フィート(9.75 x 9.75メートル)。その大きさには圧倒されるが、基本的な機能自体は小型のものとさほど変わらない。

 ただし材料は一般の3Dプリンターとは異なり、層状建築用に調合した特別なコンクリートを使っているそうだ。

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【3Dプリンターで時間もコストも節約】

 3Dプリンターの家作りには従来をしのぐ重要な利点がいくつもある。作業がとても早く進むだけでなく、材料も無駄なく賢く使えるため、結果的に建設コストの削減につながる。

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 同社のプロジェクトマネージャーマレイケ・アーツ 氏によると、この家に使う材料の圧縮強度は従来の施工で使用されている超軽量レンガタイルの3倍だという。

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コンクリートにはさまざまな制限があり、混ぜ込む繊維の量やワイヤーメッシュなどの補強材の使用量にも厳しい上限があります。一方、3Dプリンター技術を用いた結果では従来のコンクリート用型枠も不要になり、材料、時間および予算のおよそ6割を節約できました

 
【3Dプリンター工法の可能性や利便性をアピール】

 この家はデモ用なので住み心地は二の次っぽい作りだが、ソーラーパネルや床暖房なども備えている。


 動画は1分半の早送りとなっているが、実際にかかった時間は3週間ほど。今回は実験の意味合いを兼ねたものなので時間がかかってしまったが、将来的には2日程度で家が建つという。

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 世界最大級の3Dプリンターで大胆な家作りを披露したKamp C。3Dプリンター技術の可能性や利便性を伝える今回の映像は、建築業界を含む多くのメディアで紹介されている。

References:futurism / youtubeなど /written by D/ edited by parumo

記事全文はこちら:過去最大レベル。2階建ての家を3Dプリンターで作る様子を1分半で見る動画 http://karapaia.com/archives/52292923.html
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