
水中遺跡博物館がギリシャにオープンimage credit:alfa_collection_alonissos/Instagram
紀元前5世紀頃、ギリシャのエーゲ海アロニソス島沖で沈んだ難破船は、これまで科学者らの研究のみが許可されており、一般公開はなかった。
しかしこのほど、2か月という期間限定で、海底に沈んだ古代の難破船を見ることができる初の「水中遺物博物館」がオープンしたそうだ。
【古代難破船の間をダイビングできる遺物水族館オープン】
去年4月、ギリシャの文化・スポーツ省の水中遺物関連部局は、エーゲ海アロニソス島沖に沈没した古代の難破船の遺物の画像を公開し、同島の経済活性化を目指してその一部を観光客に公開する予定であることを発表していた。
そして今年8月3日、公式に「難破船のパルテノン神殿」と名付けられた水中遺物博物館がギリシャ初としてオープンを迎えた。
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ペリステラ沖の水深21~28メートルの海底に紀元前425年頃に沈んだ難破船は大型商船で、ギリシャ北部のハルキディとスコぺロス島からのワインを数千ものアンフォラに詰めて運ぶ途中で、悪天候により沈没したと考えられている。
1985年に、漁師により発見された船の中には、3000~4000という量のアンフォラがほとんど無傷のままで沈んでいたという。
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2つの柄のあるアンフォラは、当時最も価値あるものとされており、約40年前に船が発見されて以降、科学者による多くの研究がなされてきたが、一般公開されることはなかった。
しかし、今回10月2日までの2か月限定だが、初の水中遺物博物館としてアマチュアダイバーに開放。ダイビングを楽しみながら古代を味わうことができるという唯一無二の体験を提供している。
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【経済効果を目指しダイビングパークの形成も計画】
アマチュアダイバーたちにとっては、古代難破船の間を泳ぐというまたとない機会となるわけだが、ダイビングをしない人でもアロニソス島のインフォメーションセンターで行われているバーチャルリアリティツアーへの参加が可能だ。
当局は、今後もより多くの観光客を引き付けるために、ダイビングパークの形成を目指しており、同地域で更に4つの古代難破船をアマチュアダイバーに開放する計画を立てていることも明かしている。
written by Scarlet / edited by parumo
記事全文はこちら:古代の難破船の間を泳ぐことができる水中遺跡博物館がオープン(ギリシャ) http://karapaia.com/archives/52293407.html
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