散歩に出かけた猫、背中にオポッサムの赤ちゃんをおんぶして家に連れ帰る(メキシコ)

猫がオポッサムの赤ちゃんをおんぶして連れ帰る image credit: Miramar/Facebook
 誰かから受けた恩を直接その人に返すのではなく、別の人に送ることを「恩送り」と言うが、それを行うのは人に限ったことではないのかもしれない。

 メキシコで、ある女性に窮地を救ってもらい家族となった1匹の猫が、母親を失ったオポッサムの赤ちゃんを家に連れ帰って来た。


 「自分が助けてもらった恩送りをオポッサムにしているのでは」と感じた飼い主は、異種の赤ちゃんの世話を一生懸命しようとするやさしい猫の行動に感動したという。『thedodo』などが伝えている。
【路上でさまよっていたところを女性に助けられた猫】

 2017年の12月、メキシコのアルタミラに住むイェシカ・ロドリゲスさんは、路上でさまよっている1匹の小さな子猫を保護した。

 子猫は目が開いていないほど小さく、生まれて間もない様子だった。母親の姿が見当たらなかったことから、イェシカさんはその子猫を家族として迎え入れ、ブランキスと名付け、自身が母親代わりとなって育てた。

 イェシカさん一家の愛情を受けて、ブランキスはすくすく元気に成長していった。そしてある日のこと、散歩にでかけたブランキスは、びっくりするものを連れて帰って来たのだ。

【オポッサムの赤ちゃんを連れ帰り、自ら世話をするブランキス】

 ある日、仕事に出ようとしていたイェシカさんは、夫から呼ばれ、何事かと家の中に入ると、ブランキスが背中に小さなオポッサムの赤ちゃんを乗せている姿が目に飛び込んできた。

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 このオポッサムの赤ちゃんはどこから…?母親はどうしたのだろう?困惑したイェシカさんだったが、ブランキスの背中にしがみついていた小さなオポッサムが、愛情と母親を必要としていることは明らかだった。

 イェシカさんは、ひとまず野生生物専門家に連絡を取り、専門家の指示のもとオポッサムの赤ちゃんを一旦預かり世話をすることにした。

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 ブランキスはというと、自ら連れて帰ってきただけのことはある。当然のようにオポッサムの赤ちゃんの世話をかいがいしく始めた。


 乳を与えて育てることこそできないが、それ以外の母親がすることは全て自然にこなし、オポッサムの赤ちゃんに愛情深く面倒を見る。

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 とはいえ、オポッサムは野生生物。いずれは野生へ返さなければならない。だがブランキスは、野生でも強く生きていけるよう、母親代わりに愛情を注ぎオポッサムの赤ちゃんに安全で居心地のいい場所を提供しようとしたようだ。

 懸命に愛情を注ぐやさしいブランキスの姿を見て、イェシカさんは「もしかしたらブランキスは、自分が助けてもらった恩送りを、このオポッサムの赤ちゃんにしているのかもしれない」と思い始めたという。

2匹の姿を見ていると、とても心が温かくなります。ブランキスはとてもやさしい猫なんです。私もブランキスにたくさん救われていて、大切な存在です。

 オポッサムの赤ちゃんも、すっかり猫のお母さんに懐いている様子が、こちらの動画を見てもわかる。

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written by Scarlet / edited by parumo

記事全文はこちら:散歩に出かけた猫、背中にオポッサムの赤ちゃんをおんぶして家に連れ帰る(メキシコ) http://karapaia.com/archives/52296836.html
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