本物の超能力者を探し出すコンテストが開催中/iStock
超能力とは、手を触れずに物を動かしたり、人の心を読み取ったり、壁の向こう側にある見えない物の中身を言い当てたりする特殊能力のことだ。このような能力は古代から世界中に存在したとされており、仏教では神通力と呼ばれていた。
マジックやトリックではなく、本物の超能力者(サイキック)はどこかに存在するのだろうか?本当にいるとすれば是非その能力を見てみたい。
ということで世界最大の超常現象調査グループ「Center for Inquiry Investigations Group(CFIIG)」では、「$250Kチャレンジ」というコンテストを実施している。
このコンテストで超能力を証明することができれば、25万ドル(約2500万円)の賞金を手に入れることができるし、自分が超能力者でなくても、本物の超能力者を紹介すれば5000ドル(約50万円)がもらえるのだそうだ。
【本物の超能力者を探せ!これまでの応募者のケース】
自称超能力者ならたくさんいる。だがいつ何時でもその能力を証明することができる本物の超能力者はなかなか見つからないようだ。
このコンテストに応募したゲイリー・アーノルド氏のケースを見ていこう。
アーノルド氏が初めてそのノイズを耳にしたのは、彼が教鞭をとる地元大学の図書館にいたときだったという。ちょうどお昼時で、独りでディケンズのクリスマス・キャロルを読んでいた。
不意に彼の右耳に、昔のダイアルアップ式モデムの作動音のようなものが聞こえてきた。彼にはそれが重要なものに思え、ポケットから携帯を取り出して、ボイスメモで部屋の音を録音してみることにした。
しかし再生しても、聞こえたはずの音が録音されていない。そこで、もう一度ボリュームを大きくして再生してみた。すると「アーノルド」という囁き声が流れてきたではないか!
これをきっかけに、彼には不可思議なノイズや声が聞こえるようになったという。だが、残念ながら、アーノルド氏は自身の能力を証明することができなかったようだ。
Applicants come from all over the world and make all kinds of claims, but the one thing they have in common is that every single person appears to genuinely believe they do, in fact, possess abilities that science cannot explain. https://t.co/2Hub9HDF6g
— OneZero (@ozm) February 24, 2021
【自称超能力者が次々と応募するも証明できず】
他にも、テレパシーを使って自分のイメージを他人の頭の中に投影できるという「サイコロ男」、手をかざすだけで雷を作り出せるという「雷男」、精霊の力を借りることで千里眼を使える聖霊使いなど、参加者には凄そうな連中が大勢名を連ねている。
だが彼らもまた超能力を証明できていない。サイコロ男の結果は偶然以外の何ものでもなかったし、雷男は雷の招来に失敗。精霊使いにいたっては、精霊とのコンタクトに問題が生じたとして、実験をキャンセルしてきたという。
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だが中には、CFIIGのメンバーがトリックを見破れなかった現象もあった。それはテキサス州在住のガマッシュ氏が主張するニュートン力学を破る能力だ。
その証明として送られてきた動画には、ガラス製のノブが転がる方向を手で触れることなく変える様子が映し出されていた。
一体どうやって回転する方向を変えているのか? ガマッシュ氏によれば、ノブには彼のパワーが注入されているのだという。
こちらはCFIIGのメンバーだけでは、その仕掛けを解明することができず、2名の物理学者に検証が依頼されることになった。
その結果、テーブルがわずかに傾いており(同じところで回転が遅くなることから分かる)、ノブが完全に丸くバランスが取れていれば、途中で逆回転しはじめ、360度回りきらないでまた元の方向に戻ることはあり得ると判明したという(動画はこのページで見ることができる)
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credit:CFIIG
【本物の超能力者なら応募してみよう!】
『$250Kチャレンジ』は現在も実施中だ。応募すれば、基本的に必ず審査されるそうなので、自分は本物の超能力者だと証明できるのなら応募してみよう。
The $250k Challenge | CFI Investigations Group
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また応募にあたって注意事項があるという。もしその能力が不思議な声が聞こえるとか、他人の心を読むことができるといった類のものなら、応募する前に病院に行って確認した方が良いという。
そういう応募者が多いそうで、それらは統合失調症をはじめとする心の病気の症状として一般的なもので、超能力ではない可能性が高いからだそうだ。
他には、その能力が動画などで証明できない能力の場合、ロサンゼルスかサンフランシスコまで行って現地で実演しなければならず、その旅費は全部自分持ちになるそうだ。
だがもし2500万円の賞金をゲットできれば、そうした費用も余裕で全額まかなえる。あなたが本物の能力者なのなら、参加する価値はあるかもしれない。
References:The $250k Challenge | CFI Investigations Group/ written by hiroching / edited by parumo
記事全文はこちら:本物の超能力者なら賞金2500万円をゲットできる、超能力コンテストが開催中! https://karapaia.com/archives/52299708.html