キャットジャック?操縦室に侵入した猫が大暴れ。旅客機をハイジャックし緊急着陸を余儀なくされる

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 テロリストに旅客機をハイジャックされたとあれば、命の危機に迫られる。しかし、そのハイジャックした相手が猫であったらどうだろう。


 例え猫であっても、やはり緊急着陸を余儀なくされてしまうこともあるようだ。

 アフリカ・スーダン共和国の空港から飛んだ旅客機の操縦室で、いつの間にか潜入していた猫がパイロットを激しく攻撃するという事態が発生。飛行機は、離陸からわずか30分で空港へ引き返す事態となった。『RT』などが伝えている。
【猫が操縦室で大暴れ、緊急着陸を余儀なくされる】

 2月24日、スーダン共和国のハルツーム国際空港からカタールの首都ドーハ行きのターコ航空旅客機は、離陸直後に思わぬハプニングに見舞われた。

 1匹の猫が、操縦室で発見されたのだ。
猫はどうやら誤って操縦室に迷い込んでしまったようで、出るに出られずストレスがMAXだったのだろう。かなり凶暴になっており、パイロットを激しく攻撃した。

 飛行機は、予期せぬ事態が発生しつつも30分飛行を続けていたが、空中で猫を捕獲する全ての試みが失敗に終わった時、ハルツーム国際空港へ戻ることを余儀なくされた。

 調査によると、この旅客機は離陸前に清掃や技術点検のため、同空港の格納庫に駐留されてあったという。猫は、おそらくその間に旅客機内に潜入し、操縦室に隠れていた可能性があるという結果に至ったようだ。

 まさかのハイジャックならぬキャットジャック事件だが、実はこれが初めてではないという。

 

【猫が飛行機を緊急着陸させるキャットジャック事件は他にも】

 2004年8月、乗客・乗務員合わせて62人を乗せたベルギーの旅客機が、オーストリアのウィーンへ向かう途中で緊急着陸を強いられた。
 旅行バッグから脱出したという“ジン”という猫は、乗務員がパイロット2名に食事を届けようと操縦室のドアを開けた瞬間に入り込みパイロットを攻撃。

 副操縦士の腕を引っ掻き軽傷を負わせた猫は、かなりストレスが溜まっている様子に見え、結局飛行機はベルギーの空港へ引き返した。

 当時、同航空会社は承認された機内持ち込み手荷物に固定されている限り、飛行中の猫の機内持ち込みを許可していたようだが、この1件が発生して以来方針を変更する可能性があると発表した。

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 そして、同年3月にも、バングラデシュの北東部シレットから首都ダッカに向かうバングラデシュ航空機内でも同様の事態が発生。操縦室で、パイロットが1匹の野良猫に襲われたのだ。


 この時は緊急着陸を免れたようで、応急処置を受けたパイロットはそのままダッカへの飛行を続け、旅客機は無事にシャージャラル国際空港に到着したという。

 その後、猫はセキュリティチェックをすり抜けて逃走したが、2時間後に空港で捕獲された。

 また、2013年にはリヤドから香港へ向かう予定のサウジアラビアの貨物便の操縦室に、1匹の猫が入り込んだ。

 猫は、操縦室の座席下に潜んでおり、パイロットを攻撃して軽傷を負わせたという。怯えた猫がパイロットに飛び乗った拍子にエンジンをオンにしてしまったことから、このままの状態で危険とみなされ、離陸寸前ではあったが急きょ飛行が中止されたという。

 その後、職員・警備員らが猫を探したが、なぜか猫は見つからなかった。
パイロットを引っ掻いた後、逃走したものとみられている。

 実はわりと起きていたキャットジャック事件。空を飛ぶ飛行機の中は地上より気圧が低い。三半規管が発達している猫にとっては耐えがたい環境だ。

 寒くなると車のエンジンルームやタイヤの間に猫が入り込むことがある。猫の安全を守るため走る前に「猫バンバン」が推奨されているが、飛行機の場合においても猫バンバンが必要なようだ。


written by Scarlet / edited by parumo

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