
pixabay
ヒョウモンダコは、体長10センチの小さな体とおしゃれなヒョウ柄で確かにかわいいかもしれないが、猛毒のテトロドトキシンを持っており、噛まれると呼吸困難や死を招く恐れがある危険なタコだ。
実際に死亡例もあることから、見つけても決して触らないように注意が呼びかけられている。
にもかかわらず、ヒョウモンダコをてのひらに乗せて遊んでいる女性の動画がTikTokに投稿され大きな反響を呼んでいる。
【バリ島のビーチで見つけたヒョウモンダコを手に乗せる女性】
ケイリン・フィリップスさんは3年前、バリ島に留学していた時に海岸で小さなタコを発見。そのかわいらしさから、数人の仲間と共に手の上にのせあっていた。
その様子を撮影した動画を自身のTikTokアカウントに次の動画をシェアしたところ、大反響を呼んだ。
TikTokで動画を見る
当時フィリップスさんは、このかわいらしいタコが猛毒をもつヒョウモンダコであることを全く知らなかったそうだ。
しかし、その後ヒョウモンダコの危険性を知り、驚愕。幸いにもフィリップさんがその毒に脅かされることはなかったのだが、ヒョウモンダコはオーストラリアで死亡例があるほど、とても危険な生き物なのだ。[画像を見る] 【強力な神経毒テトロドトキシンを持つヒョウモンダコ】
海洋保護活動サイト『Ocean Conservancy』によると、次のように記載されてある。
ヒョウモンダコは、一般にフグの毒として知られているテトロドトキシンと呼ばれる強力な神経毒を持っています。この毒は、動物の唾液腺の共生細菌によって生成され、どの陸生哺乳類よりも毒性があります。
その毒性はシアン化物より1,000倍強力であり、この小さな体の中には数分以内に26人の成人の人間の命を奪うのに十分な毒が含まれているのです
[画像を見る]
では、ヒョウモンダコに噛まれるとどうなるのか。
同サイトが伝えているところによると、毒が体全体の神経を遮断し、筋肉の痺れを引き起こす他、吐き気や視力喪失(最悪の場合は失明)、感覚喪失、運動能力喪失などを生じ、最悪の場合は筋肉が麻痺して呼吸困難から呼吸停止になる場合もあるそうだ。
既知の解毒剤はないが、人工呼吸をすぐにすれば命が助かることもあるという。
フィリップスさんは、自分が手に触れた小さなタコが、それほどの猛毒を持つ生き物だと知った後、青くなって故郷の父に泣いて電話したことを明かしている。
かわいい外観とは真逆の毒性を持つヒョウモンダコ。周囲の岩や海藻にカモフラージュしている為、うっかり触れてしまい、噛まれたことに気付かない場合もあるというから尚更要注意だ。
日本でも小笠原諸島、南西諸島以南の太平洋に生息している。更に死んでも毒は残るので、決して食べてはいけない。
written by Scarlet / edited by parumo
記事全文はこちら:正気かな?猛毒のヒョウモンダコを手に乗せる大胆な女性の動画にネットが唖然 https://karapaia.com/archives/52300524.html
編集部おすすめ