ヨーロッパのカタツムリ農場を社会科見学 ※カタツムリ大量出演中&つぶつぶあり

 日本ではあまりなじみがないけれど、フランスなどではエスカルゴの食材として人気のカタツムリ。じゃあそのカタツムリはどうしてるのかと思いきや、ヨーロッパには食用カタツムリの養殖加工場がいくつもあるという。


 近年はエスカルゴ以外にも卵がチョウザメに代わるキャビアの代替え食品になったり、美肌コスメの原料になったりしてるカタツムリがどう育ちどんなふうに加工されるのか?

 そんなミステリアスなカタツムリ農場の様子がよくわかる社会科見学的動画が話題になっている。え?こんなに?と二度見するほど大量のカタツムリや真珠みたいなつぶつぶ卵に耐性がある人はぜひ見て欲しい。

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Amazing Snail Farm Technology - Snail Harvest and Processing - Products of Snail : Snail caviar【飼育から加工まで。ヨーロッパのカタツムリファーム】
 こちらの動画はいろいろな加工食品ができるまでの工程を明かすNoalFarmチャンネルが今年4月に公開したもの。

 今回のテーマは「カタツムリの養殖」でヨーロッパにいくつかある養殖場の食用カタツムリを紹介している。

 要はカタツムリの大量飼育だが、カタツムリ料理がポピュラーなフランスなどでは成長が早くコストもかからない養殖が盛んに行われているという。【産卵したらさっそくチェック。選り分けられる卵たち】
 どの養殖場も全体の流れはほとんど変わらず、養殖期間は4月から9月ごろまで。

 春は新たに仕入れた個体や、前年の秋から冬眠していた個体を運び出し養殖場に並べる。
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 目覚めた個体は穀物などを餌に成長し、プラスチックの鉢の上で産卵する。
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 スタッフはそれらの卵を一旦集め、引き続き育てる用とキャビア用に分ける。【食品やコスメなど目的別に加工されるカタツムリ】
 飼育用のカタツムリの卵はおよそ2週間で孵化し、その大きさなどから温室向きと屋外向きに分けられる。

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 屋外用の大型カタツムリは専用の板の上で成長する。餌は草やマスタードの実など。養殖場のカタツムリたちは内外問わず最適な湿度や温度、きれいな水がある理想的な環境で育てられる。
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 殻が4~5cmになり十分に大きくなったカタツムリは収穫され、エスカルゴなどの料理用に加工される。
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 広大な養殖場に並んだ無数の板。収穫期はその1枚1枚にいるカタツムリ集団を回収することになる。
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 一方、キャビア用の卵はより細かく選別され缶に詰められる。
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 そしてもう一つ、別に選り分けられたカタツムリたちは蒸気で蒸されて化粧品の原料に加工される。
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 カタツムリの粘液は乾燥に弱い彼らの保湿やスムーズな移動に役立つが、美容業界ではその粘液を使ったクリームが人間の皮膚に美肌効果をもたらすと注目されており、日本でも話題になった。
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 その医学的根拠については何ともいえないが、需要あるところに供給ありというわけで、この養殖場ではカタツムリクリームに力を入れているもよう。【陸の貝の養殖風景?欧州の視聴者もびっくり】
 さてカタツムリの商業利用になじみのない日本では信じがたい風景だけども、カタツムリは陸生の巻貝なので貝の養殖として見ればいいのだろうか。

 そういや前にアメリカでカタツムリの粘液をヒントに開発された超強力な接着剤もニュースになったけど、あれは人工のものだったっけ。


 グルメからコスメまで意外に活用されてるカタツムリ。その工程を詳しく明かした動画はエスカルゴをよく食べる人々やカタツムリクリームの愛用者にもいろんな意味で感慨深い内容だったみたいだよ。

References:nerdistなど /written by D/ edited by parumo

記事全文はこちら:ヨーロッパのカタツムリ農場を社会科見学 ※カタツムリ大量出演中&つぶつぶあり https://karapaia.com/archives/52301984.html
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