
病気となった愛犬の治療費を得るため、アメリカに住む8歳の少年は、一番の宝物であるポケモンカードを売る決意をした。芝生の上にお手製の看板を作り、カードを売るその姿はSNSで反響を呼び、広く拡散されていった。
SNSでこのことを知ったポケモン社(The Pokemon Company)のアクションは早かった。少年にポケモンのレアカードをプレゼントしたのだ。
更に少年は、多くの人々の善意を得て、高額な犬の治療費を集めることに成功したという。『WCYB』などが伝えている。
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【病気の愛犬の治療費を得るためポケモンカードを売ることにした少年】
バージニア州レバノンに住むブライソン・クリーマン君(8歳)は、愛犬のブルースが病気になったことを知り、なんとしてでも元気になってほしかった。
アメリカは人間もそうだが動物の治療費も高額だ。なんか治療費を稼ごうと思ったブライソン君は、自分にとっての一番の宝物であるポケモンカードを売ることにした。
ポケモンが大好きなブライソン君は、何年もかけてカードを集め続けて来た。しかし、愛犬のためにそれを全て諦める決意をしたのだ。
愛犬、ブルースに異変が起きたのは5月初旬のこと。母のキンバリー・ウッドラフさんは、ブルースがいつもと違う様子に気付いた。
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無気力になって、ケージから出なくなったんです。すぐに獣医院に連れて行くと、感染力の強い犬パルボウイルスと診断され、治療費に700ドル(約77000円)以上かかると言われました。
それを聞いたブライソン君は絶望した。両親の経済状況をわかっていたからだ。でも「自分がなんとかしてブルースの治療費を作って助けたい」と強く思った。
そこで路上近くの芝生で「ポケモンカードを売ります」と書いた木製の看板を立て、ポケモンカード販売のスタンドを設置した。
当初キンバリーさんは、このことをまったく知らなかった。しかし、近所の人からのブライソン君の写真を見せられ、愛犬のためにベストを尽くそうとしている姿に胸を打たれた。
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【SNSで拡散され治療費が集まり、ポケモン社から嬉しいサプライズ】
キンバリーさんも。何か自分もできることをしようとSNSでシェアし、クラウドファンディングサイト『GoFundMe』のアカウントを立ち上げて、ブルースの治療に最低限必要な金額の寄付を呼びかけた。
すると多くの人が共感し、目標額をはるかに超えた5915ドル(約57万円)が集まった。
更には、この件を知ったワシントンにあるポケモン社が、ブライソン君にレアなポケモンカードのコレクションをプレゼントしたのだ。そのビッグなサプライズに、ブライソン君は大喜びした。
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【ブルースは無事治療を受けられることに】
後のメディア取材で、ブライソン君はこのように話している。
いつも、お兄ちゃんとお姉ちゃんは一緒に遊ぶけど、僕とは遊んでくれないんだ。だけど僕にはブルースがいる。ブルースはいつも一緒に遊んでいるんだ。
そのブルースが病気になって悲しかった。元気になってほしかった。ポケモンカードならみんな好きだから売れると思って、そのお金でブルースを治してあげたいって思ったんだ。
少年の愛犬を思う気持ちと、多くの人の善意によって集められたお金で、ブルースは獣医院での治療をすることができた。
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現在も治療は継続中ということだが、1週間の入院治療を経て家に戻ることができ、親友のブライソン君と再会することができたという。
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母キンバリーさんも、多くの見知らぬ人の思いやりとポケモン社の善意に感謝の気持ちを伝えている。
なお、集められた寄付は、今後のブルースの治療に引き続き使用され、残りのお金は地元の他の病気の犬たちを助けるための医療費に使用するということだ。
written by Scarlet / edited by parumo
記事全文はこちら:病気になった愛犬の治療費を得るため、宝物のポケモンカードを売った少年のことを知ったポケモン社の素敵なサプライズ https://karapaia.com/archives/52302753.html
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