メキシコ湾の海面に出現した巨大な炎の輪。中央の炎は燃え上がっており、まるでサウロンの目のようだ。これは7月2日に発生したパイプライン火災によるものだ。
広い海の膨大な水量をもってしても、炎を抑え込むことはできないほどの規模で、全ての炎が鎮火するのに5時間以上かかったそうだ。
【海中パイプラインからガス漏れ事故】The ocean is on fire in the Gulf of Mexico after a pipeline ruptured. Good system.
— Eoin Higgins (@EoinHiggins_) July 2, 2021
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メキシコの国営ペメックス石油会社によると、7月2日午前5時15分頃、ペメックス石油プラットフォームの近くの海中パイプラインで火災が発生。発生した炎を完全に封じ込めるのに5時間以上かかったという。
尚、この事故による怪我人は報告されていない。炎が水面に渦巻くような状態が続き、作業員らは窒素を使って消火活動を行った。
【水面で渦を巻く巨大な「火の目」】Sobre el incendio registrado en aguas del Golfo de Mexico, en la Sonda de Campeche, a unos metros de la plataforma Ku-Charly (dentro del Activo Integral de Produccion Ku Maloob Zaap)
— Manuel Lopez San Martin (@MLopezSanMartin) July 2, 2021
Tres barcos han apoyado para sofocar las llamas pic.twitter.com/thIOl8PLQo
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Twitter上では、ドクドクと沸き上がる溶岩のような炎の衝撃的な映像が話題になり、ユーザーはその円形の形状から「火の目」、あるいは映画『ロード・オブ・ザ・リング』に“炎の目”の姿で登場する冥王「サウロンの目」にそっくりだとして話題を呼んだ。
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サウロンの目 / image credit:wallpaperbetter
このパイプラインは、ペメックス社の主力となるク・マロブ・サップ油田につながっており、日量72.6万バレルを生産しているという。
メキシコの石油安全規制機関ASEAの責任者であるアンヘル・カリザレス氏は、Twitterにスペイン語で「、緊急対応プロトコルに従って処理したので原油流出はなかった」と書き込んだ。
だが、水面で何が燃えていたのかは説明されておらず、火災の原因については、現在内部調査が行われているとのことだ。一説によると、大嵐による激しい雷が原因ではないかとみられている。
気候変動が顕著となってきている今、強烈な熱波や嵐、大雨、洪水など自然災害の規模も大きなものとなっている。それによる二次災害も深刻な被害をもたらしている。
ちなみにペメックス社は、約1,130億ドルという巨額の負債を抱えており施設の設備投資は滞っている状態だ。その生産量は過去10年減り続けているという。
とりあえず今、我々にできることは、防災グッズを用意し、ハザードマップを総チェックし、サバイバル系の映画や本などを見て、来るべき時に備えて何度も脳内シミュレーションを繰り返すことだ。それだけでも、ある程度は生存確率がアップするはずだ。
written by / parumo
記事全文はこちら:海面に出現したサウロンの目。メキシコ湾で海中パイプライン火災が発生 https://karapaia.com/archives/52303727.html











