海外へ引っ越しする飼い主から猫を引き取った駅員。職場を共にし猫職員に昇格

 世界各地に働く猫たちがいる。特に駅とは相性がいいようで、イギリス、ウェスト・ミッドランズにある駅では、茶トラ猫のジョージ(6歳)が活躍中だ。

 ジョージはもともとこの駅によく遊びに来ていたそうだが、飼い主が海外に引っ越すため、駅員が引き取ったという。その駅員はジョージを連れ出勤するようになり、いつしかジョージは駅職員に。

 彼の役職は「シニア・マウスキャッチャー」。駅に出没するネズミを捕獲するのがお仕事だ。ジョージは駅でもSNSでも人気者で多くのファンがいるようだ。

【もともとは駅近くに住んでいて、駅員と絆を育んでいた猫】
 イギリスのウェスト・ミッドランズ、スタウアブリッジにあるスタウアブリッジ・ジャンクション駅には、現在勤務歴3年の茶トラ猫ジョージ(6歳)がいる。

 ジョージは、もとは駅の近くに住んでいた住人の飼い猫だったという。ジョージは、自宅から近くの駅に4年ほど前から姿を現すようになり、駅職員らと顔馴染みになった。

 特に、駅職員として勤務歴50年以上になるイアン・トムリンソンさん(66歳)はジョージと気が合ったようだ。

 ある日、イアンさんが駅に遊びに来ていたジョージを切符売り場オフィスに入れたところ、ジョージは我が家のようにすっかり寛ぐようになったという。[画像を見る]  「イアンとジョージには、特別な絆があるようですよ」と語るのは駅長のサイモン・カーターさんだ。

 サイモンさんは、これまでジョージがイアンさんの仕事が終わるのをいつも待っている姿を見て来た。[画像を見る] 【飼い主が海外に引っ越すため、駅員がジョージを引き取ることに】
 イアンさんは、仕事が終わるとジョージを飼い主宅へ送るという日々を送っていた。ところが、ジョージの飼い主が、オーストラリアに転勤になり、引っ越さなければならなくなった。
サイモンとヘレンというカップルがジョージの飼い主だったのですが、彼らは私に是非ジョージを養子にしてやってくれないかと頼んできたのです。

そこで私は、ジョージを引き取って駅で飼うことにしました。切符売り場のオフィスにジョージのためのベッドを置き、ジョージは駅猫としての暮らしを始めました。
 ジョージは、駅猫になる前からイアンさんらにネズミを捕まえては見せに来ていたという。

 駅で暮らすようになって以来、ジョージはそのネズミ捕りをボランティアとして積極的に始めるようになった。

 3年ほど経った頃、イアンさんら駅職員たちはジョージのネズミ捕りの功績を称えるため、「シニア・マウスキャッチャー」という役職を与えることに。

 そして、ジョージは駅で朝4時半頃に始めるパトロールの“仕事”に本格的に取り組むようになったのである。[画像を見る] 【SNSを介して世界的人気に】
 ジョージは、朝以外はほとんどをオフィスでのんびり寛いで過ごすことを日課としているようだ。[画像を見る] [画像を見る]  そんなジョージの姿は、駅職員や駅利用者にかわいがられ、駅のマスコット的存在のジョージをもっと多くの人に知ってもらうためにとSNSアカウントでシェアしたところ、世界中のファンができた。
オーストラリアやニュージーランド、日本からも、クリスマスにはジョージにとプレゼントが届きます。

ジョージは今や世界中で大人気で、その人気ぶりには驚かされているほどです。(イアンさん)
[画像を見る]  今年5月には、地元の醸造所がジョージの名を付けたビール『George’s Rail Ale』を限定発売した。その収益は、全て猫の保護団体に寄付されるという。  人気ぶりが止まらないジョージだが、実はイアンさんは今年年末に引退を控えている。その時には、ジョージを駅から自宅へ連れて帰る予定にしているそうだ。
ジョージが、今年いっぱいで勤務終了となるか否かはまだわかりませんが、私が引退する予定なので、自宅に連れて行こうかと思っています。ジョージも駅猫として働いてもう3年になるので、そろそろ休息が必要かなと。

でも、もしジョージがこの駅からいなくなれば、きっと寂しく思う人がたくさんいることでしょう。
[画像を見る]  今のところ、もうしばらくはジョージはネズミ捕りとしての職務に貢献するようだ。そんなジョージの日常の様子はインスタグラム『georgethestation』やFacebook『George, The Stourbridge Station Cat』から閲覧できる。
[動画を見る]
written by Scarlet / edited by parumo

記事全文はこちら:海外へ引っ越しする飼い主から猫を引き取った駅員。職場を共にし猫職員に昇格 https://karapaia.com/archives/52303969.html
編集部おすすめ